[為末大学] 【与えられた事を全うする尊さ】~人に「選ばれる」ということ~
Japan In-depth / 2015年4月6日 18時0分
Bhutanが民主化されたのは2008年、初めての選挙が行われBhutan初の政権が誕生した。昔の王政と今の違いを聞いていたら、今の政治家は昔よりも尊敬されていないという。
この話を聞いてとても興味深いと思った。現代の私たちの感覚で言うと、自分たちで選んだ人の方を尊敬すると言いそうなものだけれど、実際には自分たちで選んだ政治家より、王室に選ばれていた政治家の方が尊敬されていたという。
世界中に王室があるけれど、王室は私たちが選んだのではなくすでにそうなっている。逆に政治家は毎回民衆に選ばれることで生まれていて、私たちの意向はどちらかというと政治家の方に反映されている。ところが、政治家と王室を比べると、ほとんどの国では王室の方が尊敬されている。
実際の政治を司るから嫌われるのかもしれないし、歴史があるということが大切なのかもしれないけれど、私はこの”選ばれる”ということをとても面白いと感じた。
選ばれるからには誰かが選ばなければならないのだけれど、ブータンでは昔は王室が政治家を選んでいて、そしてその王室は誰かに選ばれたわけではない(歴史上ブータンを制圧したという点では選ばれたのかもしれないけれど)。
尊敬とはどうやって決まるのだろうか。その人の行いによって尊敬は決まるとあるけれど、でも、むしろ行わないでひたすらにそこに君臨している人の方を私たちは尊敬するようにも感じる。アクティブに働きかける坊さんよりも、静かにそこに佇んで話を聞いてくれる坊さんを尊く感じてしまう。
与えられた役を全うすることが人生の目的ですと言った宗教家がいた。与えられた役柄が、尊敬される役なのか、それとも尊敬する役なのか。変にそれを飛び越えようとすること自体を私たちは卑しいと感じるのかもしれない。
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