【ドローン事件で警察庁長官人事、混沌】~出世レースより危機管理対策を~
Japan In-depth / 2015年5月3日 18時0分
「これで“レース”は振り出しに戻った」
ある警察庁関係者はこう語った。来年のサミットを日本で開催することを踏まえ、次期警察庁長官には高橋清孝警備局長が昇格するのが“規定路線”とされてきた。
ところが4月22日午前、首相官邸の屋上で見つかった小型無人機、ドローンが事態を一変させた。24日夜に出頭し、逮捕された山本泰雄容疑者(40)によると、9日未明に実行したことが分かった。つまり、2週間近く経ってから発見されたことになる。
本来、警備局長は、エリートコースのド真ん中。髙橋局長は、その“出世街道”をひた走ってきたわけだが、思わぬ躓きで目の前のハシゴを外された格好だというのだ。
そこでほくそ笑んだのが、公安関係者たちだった。しかし、それも犯人の出頭という形でご破算になったという。どういうことか。公安関係者と付き合いの深い永田町関係者がこう解説する。
「警備強化の名目で、公安にもその役目が回ってくると“皮算用”をしていた。麹町署に設置された対策本部は公安が仕切り、事件解決に向け、鼻息が荒かった」
公安主導で事件解決となれば、公安の存在が一気に増し、予算も膨らみ、権限も大きくなると踏んでいたのだという。ところが、犯人が自ら出頭という形で事件は落着。公安関係者は瞬く間に意気消沈してしまったというのだ。
テロ対策やドローンなどこれまで存在しなかった機器などへの対応など課題は山積。新たな規制も含め、今後の警備の在り方もさまざまな議論が必要となっている。新技術への期待もあり、単純に規制ありきではダメだとの声も多い。まずは政治の場で、有益な議論を期待するほかない。
加えて、警察庁には出世レースで色をなすより、真摯な態度で危機管理対策を一丸となってやっていくより他はない。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
雑踏事故、テロ、災害…脅威の芽つむ万博警備を目指す警察当局の本気度
産経ニュース / 2024年11月19日 19時25分
-
警察庁長官、万博会場を視察「警備計画作成に生かす」
日テレNEWS NNN / 2024年11月19日 17時56分
-
太陽光発電の送電ケーブルなど金属盗、半年4千件超「やすやす換金」東南アジア系6~7割
産経ニュース / 2024年11月18日 18時1分
-
鹿児島県警本部長交代へ 11月5日付、警察庁発表
共同通信 / 2024年10月30日 19時2分
-
歴史的な衆院選 選挙戦から見えてきたもの
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年10月30日 9時58分
ランキング
-
1百条委員長がN党立花氏を告訴=SNSなどで名誉毀損容疑―兵庫
時事通信 / 2024年11月22日 22時42分
-
2【判決】“不倫を続けるため殺害” 妻と1歳の娘を殺害した男に無期懲役 裁判長「酌むべき点は皆無」と断罪 《新潟》
TeNYテレビ新潟 / 2024年11月22日 19時22分
-
3日本一の納豆は?消費量が全国46位の大阪で『全国納豆鑑評会』 会長「納豆のおいしさに、まだ目覚めていただいていない」
MBSニュース / 2024年11月22日 18時0分
-
4【続報】自民・田畑議員巡る疑惑 無断党員登録 複数の事業所で
KNB北日本放送 / 2024年11月22日 20時37分
-
5「スギ薬局」が別患者の薬混入し女性死亡 遺族に調剤ミス認め、4000万円支払いで和解
産経ニュース / 2024年11月22日 17時29分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください