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[宮家邦彦]【またクリントンvsブッシュ?】~米大統領選、本命候補者出そろう~

Japan In-depth / 2015年6月16日 11時0分

[宮家邦彦]【またクリントンvsブッシュ?】~米大統領選、本命候補者出そろう~

先週から今週にかけて米大統領選挙候補者の本命がようやく出揃う。まずはヒラリー・クリントン、13日ニューヨークでの集会で事実上の出馬宣言を行った。前日にはウェブ上でFighterなるビデオを公開し、大統領選キャンペーンへの参加を募っている。

これに対し、15日には共和党のジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事が出馬表明を予定しているそうだ。おいおい、またクリントン対ブッシュかよ!とでも言いたくなる。だが、日中韓だって二世政治家ばかりじゃないか。誰も他人のことなど言えないだろう。

これから一年半、体力と金銭の限りを尽くす4年に一度の死闘が続く。4年に一度の選挙なのに一年半も選挙運動を続けるなんて、冷静に考えれば異常としか言いようがない。それでもキャンペーンを止める者はいない。やはり政治病は不治の病だ。

筆者が最も気になるニュースは、例のエドワード・スノーデンが米NSAから持ち出した極秘資料を「ロシアと中国が解読した」という英サンデータイムス記事の続編だ。英対外情報部(MI6)は、敵対国に送り込んだ情報要員の撤収を余儀なくされたという。

これが本当なら、ちょっとした事件だ。中露が資料を入手していれば、解読した可能性は十分ある。それにしても、中露が揃って解読したという話、にわかには信じがたいのだが・・・。事実であれば、米英の諜報活動にとって文字通り大打撃だろう。

〇欧州・ロシア

欧州ではイベントが多いが、中身はあまりない。ギリシャ関連では、18日に同国の「真実委員会」が借金返済の是非を調査した結果を公表するという。盗人猛々しいとはこのことだ。18-20日にはギリシャ首相が訪露する。19日にギリシャ国債16億ユーロ分のリファイナンスが控えているというのに。やはりギリシャは大国なのか。

〇東アジア・大洋州

韓国大統領の訪米が延期された。国内はMERS騒ぎで訪米どころではないのだろう。それにしても、可哀想に、韓国の光と影のうち、また影が表に出てしまった。2014年4月のセウォル号事件以降も韓国の体質は変わっていないのか、それともMERSは不可抗力でどの国でも起こり得るものなのか。

〇中東・アフリカ

今週最大のニュースは17-18日にヒジュラ歴第9月(ラマダン月)が始まることだ。新しい月の始まりは各地の宗教学者が月を見て決めるので、開始日は国によって微妙に異なる。それにしてもご苦労様。6月の中東は既に十分過ぎるほど暑いからだ。

あの酷暑の中で日中断食を一カ月間続けるのは辛いが、それでも多くのイスラム教徒は敬虔にもちゃんと戒律を守っている(尤も、日没後は大食いするのだが・・・)。イスラム教徒が皆「イスラム国」のようなテロリストばかりという訳ではないのである。

〇インド亜大陸〇アメリカ両大陸

今週も特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

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