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[高田英樹] 【真価問われる「経済・財政再生計画」】~社会保障費の増加を抑え込めるか~

Japan In-depth / 2015年7月7日 18時0分

こうした数値的な基準を設けることについては、政府部内でも異論があったようだ。しかし、何ら数値的な基準がなければ、財政健全化の「具体的な道筋」を示す計画とはなかなか評価されにくいだろう。これらの数値は、厳格な「枠」ではなく、あくまで「目安」との位置付けであるが、それでも、こうした手がかりがないと、毎年の予算編成で厳しく歳出を抑え込んでいくことは難しい。

また、歳出に縛りをかけすぎると、経済成長の妨げになるとの議論もあるが、今回の「目安」は、良くも悪くも、そこまで財政緊縮的なものとはいえないだろう。社会保障関係費も、マイナスにするわけではなく、高齢化による伸びに対応する分については、増加を認めているし、消費税率の引上げに伴う社会保障の充実分も、別途認められる。何より、現在、歳入の4割を借金に頼り、本来あるべき水準よりもはるかに大きな歳出を続けている日本の財政運営全体が、十分に「拡張的」であるといわざるをえないのではないか。

ともかく、計画という道筋は引かれた。しかし、より重要なのは、これから5年間で、それをしっかりと実現していけるかどうかだ。それにより、日本の真価が問われることになる。

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