[細川珠生]【安倍政権誕生の経緯に立ち返れ】~今期成立に強い意欲示す総理~
Japan In-depth / 2015年7月12日 18時0分
Japan In-depth編集長の安倍宏行氏が細川氏と安保法制と国会について語った。今国会は、95日間の大幅延長となる。これにはどのような意味があるのかと安倍編集長が問うと、「安保法制について、何が何でも成立させたいという安倍総理の強い意気込みを感じた」と細川氏。これまで、細川氏はモーニングトークでも、安保法制のどのような点が問題なのかを聞くために、様々なゲストを呼んできた。野党からも多くの議員がゲスト出演し、ホルムズ海峡の機雷掃海の是非や、憲法改正を先にすべきという議論など、様々な問題点を指摘したが、細川氏は「私は、そういう細かいことではなく、集団的自衛権が行使できるという日本の姿勢を見せることが大切だと思う」と述べ、方針を固めることの重要性を訴えた。「何故、安保法制の改正が必要なのかということに立ちかえるということが必要なのではないか」と安倍編集長も述べた。
さらに細川氏は、「安倍政権が誕生した経緯を思い出すことが大切だ」と述べ、民主党政権時代、尖閣諸島沖に中国の漁船が侵入し、船長を捕えたものの中国に配慮し送還させてしまったことで、日本国民の反発を買った経緯を指摘した。国民は、「日本の国をきちんと守ってくれる政権でないと安心できない」と、民主党ではなく自民党を選び、安倍政権が誕生した。「そう考えると、安倍さんがやろうとしていることは殆どの国民が望んでいたこと。それをよくわからないといって反対に回るというのは国民の責任としてどうかな、と思う」と細川氏は述べ、国民の態度の矛盾を指摘した。
安倍氏は「民主党政権時代から国際情勢、特にアジアの安全保障に関わる環境はずいぶん変わってきた」と南沙諸島などの問題を例として挙げた。他にも中国による赤珊瑚の乱獲、北朝鮮による拉致問題、ミサイル問題など、日本近海を様々な問題が取り囲んでいる。「それらを考えると、尖閣諸島沖で色々あった民主党政権時代よりも、日本の近海は危なくなっている」と細川氏は述べ、集団的自衛権の必要性を示唆した。安倍氏は「中国の拡大主義に拍車がかかって、(南沙諸島沖の埋め立てによる)軍事基地化を自ら認めている。それに対して、日本の安全保障関連法案をきちんと整備しておかないと、何かあった時に対処できないということをもっとみんな自覚しておいた方がいい」と述べた。
日本は、憲法の制約によって、自国だけで防衛するのが難しい。そこで重要なのが日米安保条約だ。例えばスイスは集団的自衛権がないが、そのために自らの力だけで自国を守るための軍事力が必要となっている。細川氏はスイスの例を挙げ、「集団的自衛権を行使できないということは、もっと自分たちの軍事力を強めなければならない」と指摘した。
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