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[林信吾]【残された道は国ぐるみの“銀行管理”】~ギリシャ危機の真実 4~

Japan In-depth / 2015年7月17日 7時0分

いずれにせよ問題は、今後の解決策だが、ギリシャがユーロから離脱し、経済破綻の道を歩むことだけは避ける、という前提で考えられるのは、もはや「銀行管理」しかないであろう。すでに、ドイツのメルケル首相が、そのような方策を暗示する発言をしている。

具体的にどういうことかと言うと、よく知られる通り、ギリシャには観光以外にまともな産業が育つ余地がほとんどないのだが、ああいった歴史的遺物を資産価値と考えれば、それなりの含み資産は備えているわけだ。一方、すでに述べたように、闇経済がGDPの20%前後に及ぶと言われているような現状で、増税や歳出削減など、効果は知れたものであろう。

国ぐるみの銀行管理など前例がないが(インフレに耐えかねて自国通貨を放棄した、ジンバブエのような例ならある)、これもすでに述べたように、ギリシャのGDPは2兆円規模で、フォルクスワーゲン社の総売上にも及ばない。あの国は、もはや財政に関する主権を手放して、欧州中央銀行の管理下に入ってもらう。乱暴なように聞こえるであろうが、実はこれこそ、もっとも現実的な解決手段であると、私は考えている。

(この記事は
【ギリシャ、困った時の歴史認識】~ギリシャ危機の真実 1~
【“ユーロ離脱辞さず”こそ、国民はNO?】~ギリシャ危機の真実 2~
【「らしくなかった」ギリシャとなでしこ】~ギリシャ危機の真実 3~
の続きです。)

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