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【何故、エチオピアは“アフリカでない”のか?】~非植民地国の誇りと発展の遅れのパラドックス~

Japan In-depth / 2015年7月19日 11時0分

この「遅れ」の背景には、植民地化の遺産がない、という重たい事実が横たわる。植民地化はインフラであったり、言語であったり、能力であったり、様々な遺産を残した。植民地化による遺産について語るのは特に白人にとってはタブーなので、ほとんど語られることがないが、これは事実である。(誤解のないように言うが、私はいかなる植民地化も反対であり、決して正当化しない。しかし、植民地の結果残されたもの中には国の発展にとり有効なものがあるというのは事実である。)


にもかかわらず、エチオピア人が誇りを保てている理由は、植民地化されなかったこと、抑圧的な政府が情報を規制する一方でプロパガンダを流すということ、また、植民地化されなかったが故に社会が文化、言語的にも閉ざされており、外資企業をなかなか入れないこと、そして、それが故に世界での、アフリカ内でのエチオピアの立ち位置を知らないことなどによる。


確かに、植民地化されたアフリカ諸国の人々は今でも自分の国や文化に自信を持てなかったり、常に白人に対して劣等感を持っていたりしており、これは大きな問題である。自分の国なのにもかかわらず、高級レストランは白人だらけで、黒人は給仕するのみでお客になれない、というのは悲劇である。少なくとも、この白人コンプレックスからは自由であるエチオピアは、アフリカ大陸の中では貴重な国であることは間違いない。


*トップ写真:アディス・アババ内のホテルで、伝統衣装に身を包み、ピアノに合わせて歌を歌うエチオピア女性たち。Photo/Kaori Tawara 

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