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【北方領土軍事インフラ工事進めるロシア】~メドヴェージェフ首相、北方領土訪問発言の背景~

Japan In-depth / 2015年7月25日 21時15分

昨今のロシア経済危機を受けてロシアの国防予算も(他省庁に比べれば優遇されてはいるが)削減のあおりを受けており、こうした施設関連費はなるべく節約したいという思惑があると思われる。


さらにショイグ国防相は閣議後、国防省で定例の幹部会議に出席。この席上で北方領土のインフラ建設に再び触れるとともに、今年9月までに北方領土駐留部隊の施設建設を大部分完了させ、年内には完工させるとの見通しを示した。



メドヴェージェフ発言の背景


この数ヶ月、北方領土問題を含むロシアの対日姿勢には明らかな変化が見られる。以上で挙げた北方領土の開発や軍事力整備に加え、6月には択捉島に残されていた最後の日本時代の建築(紗那郵便局)が取り壊された。また、7月には、ロシアの排他的経済水域であらゆる流し網漁を禁止する連邦法が成立し、来年1月1日から施行されることとなった。


現在、ロシアの排他的経済水域で流し網漁を行っているロシア漁船は極東の17隻に過ぎないのに対して、日本からは倍以上が出漁している。ロシア側は資源保護目的を強調しているが(特にカムチャッカの漁業者は流し網漁業を行っておらず、遡上してくるサケやマスが洋上で捕獲されてしまうことに不満を示している)、日本を意識した動きではないかとの疑いは拭えない。今月に入ってから日本漁船がロシア国境警備当局に拿捕されたこともこうした流れに関係していると見られる。


問題は、プーチン大統領の訪日が取り沙汰される中で、これに逆行するように対日強硬策を繰り返す意図である。これがロシアなりの交渉術であるのか、ロシア政府内で対日政策に関してロシア政府内で見解の相違が生じているのか。今のところ信頼のおける情報は見られないが、9月に中国で開催予定の対日戦勝記念70周年記念式典に向けてさらなる動きがあるかどうか、注目される。


(この記事内のリンクを読むには http://japan-indepth.jp 上にてお読みください)

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