[山田厚俊]【安倍首相、悩みの種「70年談話」】~気になる“天皇談話”~
Japan In-depth / 2015年8月6日 7時0分
かねてから健康不安説が流れている安倍晋三首相だが、ここ数カ月最大の悩みのタネだったのは、「70年談話」だったという。
重要閣僚を歴任した重鎮議員の元秘書はこう語る。
「安倍首相が近く発表する戦後70年談話と同時期に、天皇陛下が特別談話を発表すると言われ、その内容が気になって仕方なかった。というのも、いま、参議院で審議されている安全保障関連法案は、あまりにも性急にやろうとしたため整合性が取りづらく、杜撰の一語に尽きる。陛下もお心を痛めているご様子で、15日の式典で述べられる特別談話の中には、暗に否定的なお言葉を盛り込むのではないかと囁かれている」
そうなれば、安倍首相にとっては、とんでもない赤っ恥に他ならない。60日ルールを使わず、8月中に安保関連法案を成立させ、9月にニューヨークで開かれる国連総会で胸を張って演説することが、根底から崩れ去ることになる。というか、天皇陛下がそのような談話を発表すれば、安保関連法案の成立の可能性すら危ぶまれることになる。
だからだろうか、首相談話を閣議決定する方向で検討しているという話が浮上してきた。加えて、14日に発表する方向で最終調整しているという。
安倍首相周辺は、「首相個人の談話ではなく、政府全体の談話として閣議決定するべきだ」と述べているが、そもそも個人談話の方向だったものが180度転換した格好なのは、“天皇談話”とのすり合わせが大きいとの見方に他ならない。
安倍首相の側に立ってみれば、ようやくこれで一山越えた感があるのだろうが、まだまだ目指す頂上は険しい。というのも、安保関連法案の衆院可決とともに、相次ぐ身内からの失言、東京五輪のメーン会場となる新国立競技場の問題などで支持率は急降下し、V字回復の見込みはないからだ。このまま参院審議でゴリ押ししようものなら、公明党の離反も考えられ、60日ルールを使っても難しい状況さえ待ち受けている。そもそも、無理筋の法案なのだから、一度引っ込める勇気を見せることが一番の支持率回復に繋がる秘策なのかもしれない。
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