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【原発ゼロ解消で考えるべきこと】~経済合理性に基づいたエネルギー政策を~

Japan In-depth / 2015年8月11日 18時0分

再生可能エネルギーの問題も忘れてはならない。再エネがベースロード電源になりえないことは読者諸氏は重々承知であろう。そして、再エネを支えているのは私たち消費者だ。再エネは固定価格買取制度に支えられ、私たちは毎月の電気料金に加え、“再生可能エネルギー発電促進賦課金”を払っているのだ。再エネ発電比率を大きくすればするほど私たちの負担が増えることをしっかりと認識する必要がある。


そうした背景を理解したうえで、今回の再稼働を評価しなければならない。新規制基準をクリアしたからといって安全が100パーセント確保されるものでもない。しかし、新規制基準をクリアしたものから順次再稼働していくことは、我が国にとって現時点で考えうる最善の施策だろう。無論、各電力会社は、あらゆるリスクに対応できる不断の訓練を絶やさぬことが最低限の条件である。また今回問題だと指摘されている自治体の避難計画なども実効性のあるものにしなければならないのは言うまでもない。


既に政府は40年経過した原発の廃炉を決めている。ベース電源としての原発を漸次減らしていき、その間に高効率の火力発電所を増やすとともに、再エネも経済合理性を勘案して一定比率まで増やしていくことが、我が国が進むべき方向だということを、今一度再確認したい。


*トップ画像:川内原発・出典/九州電力HPより


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