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[西村健]【五輪エンブレム問題、炎上の前に抑えておきたい事】~東京都長期ビジョンを読み解く! その30〜

Japan In-depth / 2015年8月15日 11時0分

前回ご紹介した方以外の審査委員を紹介しよう。西武ライオンズの総合デザインで有名な細谷巖さん。クリエーター・オブ・ザ・イヤーを何度か受賞している高崎卓馬さん。東京国立近代美術館のシンボルマークの平野敬子さん。そして2名の最終審査オブザーバー(※)を加えた総勢10名。錚々たる面々である。

この方々がエンブレムはもちろん、それ以外にも、デザインの活用アイデア、展開例、制作意図説明書、デザイン制作意図(800字以内)を審査した。

第1次審査、第2次審査で8名が決定し、権利譲渡契約を締結、その後内定に至り、IOCによる商標確認等を経て決定するというプロセスだった模様だ。8名から3名、そして1名に絞られた過程は不明である。

ちなみに、私が先日電話で組織委員会戦略広報局の担当者に確認したところ、選考プロセスの議事録や詳細を公開するつもりは「ない」そうだ。審査関係者からの説明はされないのだろう。

私は審査プロセスがオープンにされないことも今回の混乱の要因の1つだと考える。素敵ではないデザイン、オープンにされないプロセス、この2つへの不満がゆえに我々は感情をぶつけたくなる。

しかし、私が代表を務めるNPO日本公共利益研究所(JIPII)の橋本直久客員研究員はこれと反対の意見を主張する。「誰が出資者であるかが大事だと思う。51~100%が税金で事業をしている組織なら都民も国民も主張する権利はあるが・・・。出資額が少ないのなら、出資者の中でコンセンサス得られればいいのではないのか?」との指摘。確かにそこを考える必要がある。

その指摘を受けて、さっそく財務資料を調べてみた。27年度の予算書では経常収益180億円のうち、国庫等助成金は4億円、わずか2.2%にしかすぎない。26年度では経常収益のほとんどを占めるのだが、スポーツ振興くじ(TOTO)から2.7億円。

お金の出所が細かいレベルではわからなかったものの、このように偉そう発言を繰り返していた私でさえ口をつぐみたくなってしまった。委員会に限っての税金の投入は今のところ見られない。我々一般国民、一般都民には、表現の自由はあるものの、主体的に批判する権利や資格は無いのかもしれない。

しかし、公益財団法人への移行前の25年度の受取寄付金(40億円)、さらに政府や東京都の関連予算についてもまだまだ調査が必要である。次回は、混迷化するエンブレム問題から離れ、事業効果分析の専門家として東京五輪組織委員会や政府の事業コストの面から見ていきたい。

※トップ画像(キャプチャー):出典 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 YouTube公式チャンネル 

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