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[岩田太郎]【寝屋川市中1殺人事件:居場所ない子を輪番制で泊める体制を】~困窮世帯には経済的支援の検討も~

Japan In-depth / 2015年8月23日 15時0分

つまり、友人たちは I 君の家庭事情を思いやり、一生懸命に考えて、集団で彼に安全な居場所を提供してやっているのだ。息子の姉である16歳の娘は嫌がるし、はっきり言って迷惑なことも多いが、筆者がI君の宿泊を断らないのは、そうした息子や友人の心意気と「男の友情」にほだされている面がある。

殺害された平田さんに比べると、I 君は本当に恵まれている。友人に守られているからだ。深夜に騒がしくして、筆者を含む親たちに「お前ら、静かにせえ」と怒鳴られようとも、彼は友人の親がいる安全な場所で夜が過ごせるのだ。

こうしたインフォーマルで気軽な家庭開放の「制度」が、上村君や平田さんや星野君と同じ境遇にある他の子供たちにも拡げられないだろうか。もちろん、子を放任する親が、責任や世話を、家を開放する他の親に押し付けてよいと言うのではない。また、どの家でも迷惑のタネがしょっちゅう来るのは御免だろう。

「輪番制」にすれば負担や抵抗感も減るし、子供同士の友情も深まる。家に戻りたくない・戻れない子が深夜に徘徊することを許して犯罪に巻き込まれることの防止になるし、何より、地域全体が安全になる。国や自治体が、自宅を開放する家庭に、子の大学進学時、返却不要の奨学金を支給するのも一策だろう。

放任する親の子も、わが子の大事な友。新たな上村君・平田さん・星野君を作らず、社会全体の安全につながるなら安いものだ。また、困窮する親には子への関わりを増せるよう、食事・補習・見守りを現物支給する経済的支援制度で肉体的・時間的・心理的余裕を提供し、親子関係の改善と増進を容易にすべきだ。

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