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[安倍宏行]【ネットフリックス、衝撃の低価格戦略】~テレビ無料視聴の壁、崩壊間近~

Japan In-depth / 2015年8月25日 14時58分

もう一つ気になる動きが最近あった。7月、株式会社ドワンゴ及び株式会社ニワンゴがドキュメンタリー放送に乗り出したのだ。その「ニコニコドキュメンタリー」の第一弾『タイズ・ザット・バインド ~ジャパン・アンド・コリア~』エピソード1・2は既に放送済み。製作はイギリスの制作会社Blakewayだ。従軍慰安婦、領土問題、ヘイトスピーチなどを取り上げた作品だ。

実際に視聴したが地上波では放送できないような反日作品である。それがドワンゴの狙いでもある。テレビが出来ないなら自分たちがやる、というドワンゴの気迫を感じる。既に今月、ドキュメンタリー「靖国-YASUKUNI-」や映画「南京!南京!」などの反日・抗日作品が「ニコニコ生放送」で放送されており、他の作品も放送予定だ。今後はオリジナルドキュメンタリーも製作するという。さらに番組の内容を掘り下げるテーマ別の討論番組も並行して放送している。

海外の動画配信サービス企業だけでなく、日本のネット企業が既にテレビに挑戦状を突き付けているのだ。それなのに、テレビ局の危機感はこれまた薄い。キー局のドキュメンタリー制作者にコメントを求めたら、ドワンゴのこの動きを全く知らなかったのには驚いた。今や地上波のドキュメンタリーは深夜か土日の午後などの時間帯に追いやられており、ほとんどが外注だ。先のドキュメンタリー制作者はこう呟いた。「俺たちに作らせてくれないかな・・・」この一言がすべてを物語っている。テレビは自分たちで骨太のコンテンツを作ることを放棄してしまっているのが現状なのだ。これではネットに勝るはずもない。

ネットフリックスやドワンゴと組んで番組を共同製作し、動画ネット配信のノウハウを吸収するのはよいが、それは諸刃の剣である。コンテンツの内部制作力を弱めてしまっては本末転倒、テレビ局はジリ貧となることを肝に銘じるべきだ。

*トップ画像: ウェブサイトNetflix Media Centerサイトより。

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