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新型護衛艦「かが」進水、ヘリ空母2隻体制に~対中国海軍に優位、しかし搭載ヘリは不足~

Japan In-depth / 2015年8月27日 14時38分

自衛隊は護衛艦のヘリ搭載能力と、搭載用ヘリコプター数のミスマッチを解決しなければならない。SH-60Kのような新鋭ヘリは飛行中には、水上艦とほぼ同じかそれ以上の能力を発揮できる。このため、ヘリ増勢は護衛艦の数を増やしたことと同じ効果を見込める。水上艦保有数で対中劣勢になりつつある海自にとって、外洋で中国に優位に立つ唯一の方法である。また、今後より本格・高度化する国際貢献のためにも増勢が求められる戦力でもある。優先順位は高く、戦力余剰な陸上戦力での、戦車や装甲車の無意味な新型更新をやめてでも実施しなければならない施策である。

また、簡易型ヘリやUAVの導入も必要になる。海自はヘリ空母用に大型ヘリを新規導入するが、当然、高価であり取得数も限定される。このためヘリ不足問題の根幹的な解決とはならない。米海軍MH-60Sのような雑用を負担する簡易型ヘリの並行導入や、MQ-8B/-CのようなUAV(ドローン)の並行調達も必要である。

* 計算のやり方で変わるが、拙記事での計算法にあわせた。詳細は拙記事、文谷数重「海自『艦載ヘリ』重点増強案!」『軍事研究』593(ジャパン・ミリタリー・レビュー,2015.8)pp.106-117.

** 海自は、護衛艦は常にヘリを搭載するわけではなく、任務に応じて、必要な数のヘリを派遣する方法をとったっため、工夫で今まではヘリコプター繰りは破綻しなかった。だが、今後はヘリコプター不足が表面化するだろう。

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