[山田厚俊]【橋下氏、狙うは“視聴率男”たかじんの後釜】~国政進出の足掛かりに~
Japan In-depth / 2015年9月9日 11時0分
希代のトリックスターとしてマスコミを騒がせ続けた橋下徹・大阪市長。今度は、大阪維新の党を国政政党にすると言い出し、大きな波紋を呼んでいる。「究極の炎上商法」「また出た閉店セール商法」……。ネガティブな言葉で批判が続出し、もう政界引退と言った言葉を翻して「今度は国政に打って出るのでは」との憶測も出ている。果たして、橋下氏の今後はどうなのか。
「さすがに、今回は前言撤回はなく、市長選にも出ないし、国政転身もないようです」
こう語るのは、在阪メディア関係者。その根拠は、2つあると言う。
その一つは、ズバリおカネだという。
「府知事から市長と首長職を続けてきて、年収は激減した。職務としても激務を続けているのに、個人資産の目減りは激しい。一旦は政治を離れ、個人の蓄財に目を向けていこうという気になったようです」(前出・メディア関係者)
とはいえ、完全に政界から身を引いたわけではないという。
「いずれ、国政に打って出る機会が来ると思います。それは参院ではなく、衆院です。そのための基盤を残しておく意味でも、今回の分裂騒動は重要なポイントでもあります」
こう語るのは、在阪ジャーナリストだ。そして、2つめのキーワードをこう語る。
「“やしきたかじん”です。橋下氏の政界転身を後押しし、常に相談相手となって支えていた人物です」
“浪速の視聴率男”と呼ばれていたやしきたかじん氏が2014年1月に亡くなり、その“後釜候補”として在阪テレビ局は橋下氏に期待しているという。そのため、第1のキーワードでもあるとおり、収入アップが狙えるタレント活動にまずは専念。当面は各局のコメンテーターとして月曜から金曜まで平日のワイドショーを席巻しそうだというのだ。
関西圏で“新・視聴率男”になれば、その後国政進出の足掛かりも十分で、やしき氏の遺志を継ぎ、再チャレンジしていく可能性があるという。まだまだ、希代のトリックスターから目が離せないということだろう。
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