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[Japan In-depthチャンネルニコ生公式放送リポート]【中東紛争地域~難民問題を考える~】〜フォトジャーナリスト久保田弘信氏に聞く〜

Japan In-depth / 2015年10月19日 19時0分

[Japan In-depthチャンネルニコ生公式放送リポート]【中東紛争地域~難民問題を考える~】〜フォトジャーナリスト久保田弘信氏に聞く〜




写真)難民の子供たち ©久保田弘信

先月30日、今まで沈黙を守っていたロシアがシリアの「イスラム国(IS)」の拠点を空爆した。ますます激しさを増す紛争から逃れようと、シリア周辺からは今なお多くの人々がヨーロッパを目指し、祖国を離れようとしている。欧米が難民の受け入れを進めるなか、日本は一国としてどう動くべきなのか。今回は、フォトジャーナリストの久保田弘信氏をゲストに、難民問題を取り上げた。

シリア紛争の影響から、現在の難民の数は、一説では500万人にも及ぶと言われている。現在こそ大々的に取り上げられているが、以前から難民問題は顕在していた。なぜ今、これだけ問題視されているのか。「3歳の少年が遺体となって浜辺に打ち上げられたセンセーショナルな写真が、難民の受け入れを渋っていたヨーロッパ諸国を大きく動かし、地中海を渡りヨーロッパを目指す難民を受け入れることにつながった」と久保田氏は述べた。

そのヨーロッパの風潮に関し、先日の国連演説後にロイター社の記者から難民の受け入れ如何について質問を受けた安倍首相は、「国内の諸問題が解決するまで難民を受け入れることはできない」と答え、ヨーロッパ諸国から大々的な批判を受けた。「『受け入れることはできないが、お金は出す』。また日本はお金で解決するのかと言われてしまう」という安倍編集長の意見に久保田氏は賛同しつつ、「安倍首相の発言がどれだけ世界で非難を受けているのか、報道しない日本メディアにも問題がある」と日本のメディアの偏りを指摘した。

放送中、久保田氏は自身が撮った写真をもとに、如何に難民が心身ともに窮屈な思いをしながら生活をしているかを紹介しながら、「4〜500万人と言われる難民は、1・2年で祖国に帰ることを見越してヨルダンやトルコに在住していた。しかし現在、彼らはヨーロッパへの永住を前提に故郷を発っている」と指摘した。

その指摘を受け、安倍編集長が「ヨーロッパを目指す難民がメディアに大きく取り上げられているが、その数は30〜40万人と言われている。他の難民はどのような生活をしているのか」と質問すると、久保田氏は「イラク・トルコ、その他の中東地域の難民キャンプに点在している。アフガン紛争のときと異なり、アラブの春以降に突如紛争に巻き込まれたという人が多く、彼らの一部は比較的裕福だ。そのため、難民キャンプ内での貧富の格差も生まれている」と述べ、難民が避難先で新たな問題を抱えている現状を伝えた。

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