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[岩田太郎]【仏同時テロ:専門家が教えるテロ遭遇時の身の護り方】~身動きできない状態を回避せよ~

Japan In-depth / 2015年11月19日 13時20分

犯罪者やテロリストが攻撃を仕掛ける際、彼らは攻撃を予想していなかった標的に対して絶大な戦術的優位を有していると、ストラトフォーは説く。「攻撃の時間・場所・手法は、彼らだけが知っている」のだ。だからこそ、何かが起こった際に身動きできない状態になることを避け、あらゆる危機回避の方法を常に考えておくことが、助かる可能性を増やす。

英国の民間研究機関である経済平和研究所の報告書によれば、世界中でテロリストに殺害された人の数は、2014年に前年比80%増の32,658名に上った。2013年には18,111名であったから、大幅な増加だ。同研究所はさらに、テロによるインフラ損害や投資引き上げなどによる経済的損失が2014年に前年比61%増の529億ドル(およそ6.5兆円)を上回ったと推計している。2015年は、間違いなく、より多くなろう。

一方、米国は2001年の同時多発テロ以来、なんと6500億ドル(約80兆円)を国内テロ対策費として投入してきた。米国内のテロは確かに抑制できているが、海外テロは縮小するどころか、増大の一途を辿っている。事実、シリアやフランスで、米国人がISをはじめとするテロリストに命を奪われている。

日本人に関しても、アルジェリア・チュニジア・エジプトでテロの犠牲になる事件が絶えない。今回のパリのテロでも、日本人があわや攻撃されかねない事態だった。これだけ多数の日本人が海外に在住・旅行する今、テロに備えた身の守り方を政府や民間機関が研究し、成果を国民と分かち合っていくべきだろう。

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