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【納税者も驚愕、陸自衛生学校体育館狂騒曲 その3】~浮世離れ?「衛生」総本山で疑惑のコンサート~

Japan In-depth / 2016年1月8日 7時0分

そして、11月12日には追加の内容として陸幕から以下の回答もあった。


「バイオリニスト及びピアノ伴奏者を選定した過程は、中央病院長の御息女知人 (民間人) により招へいの話が持ち上がり、無償で参加して頂けるとのことで、実行委員会(委員長:衛生学校総務部長)において、本式典の目的の一つである 体育館建設に携わった隊員等への慰労のために、限られた予算内で盛況に行いうる方法として決定したものです」


「バイオリニスト及びピアノ伴奏者を無償で体育館落成式に招へいしたことは事実であります。ただし、隊員の自発的な参加によって組織されている互助会等から、両者に対し隊員の謝意として礼を支出したと聞いています。謝礼に関しては、互助会等が支出していることから、 金額、名目及び領収書について我々としては回答できません。謝礼に対する源泉徴収は、国費を使用していないため、我々としては回答できません。また、前衛生学校長にお車代は支出していないと聞いています。なお、記念の盾は、16,200 円(税込)です」


この回答は不自然で、多くの疑惑が残る。まずこの回答の以前の回答、すなわち内局からの回答ではこの「出演料は無償」という話は出てこず、4週間後の11月12日になってこのような回答が出てきたことは不思議だ。


それでも「身内」である中澤氏だけなら理解できるが、「身内」ではない伴奏のピアニストも無償でお願いしたことになる。今日、日音大の学生にお願いしてもバイト料を払うのが常識だ。国家機関がプロをタダで働かせようというのはどういう了見だろうか。少なくとも出演料が無償ならば、交通費ぐらい支給するのが社会的な常識だろう。


それほど予算が無かったならば、そもそもコンサートなど開かずに、式典だけを行えばよかっただろう。東部方面音楽隊を動かすだけでも相応の費用がかかる。これに比べたら両名の謝礼、車代などたかが知れている金額のはずだ。


しかもこれがコンサートホールの落成式ならともかく、体育館の落成式である。バイオリニストをわざわざ招聘する理由はない。しかも音楽的な常識からすれば、ブラスバンドとバイオリンの共演というのはかなり珍奇である。


筆者がコンサート直後にこの問題を中谷大臣に質問したことで、衛生学校から謝礼の支出ができなくなり、「善意の第三者」による「自発的な支出」としたのではないだろうか。そのように疑われても仕方あるまい。


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