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北朝鮮対策、憲法改正が鍵 政治評論家屋山太郎氏

Japan In-depth / 2016年2月14日 7時40分

細川珠生(政治ジャーナリスト)

Japan In-depth 編集部(Aya)

2月7日、北朝鮮は長距離弾道ミサイル発射実験を決行した。日本でもPAC3を配備するなどの措置をとり、緊張状態となった。政治評論家の屋山太郎氏を迎え、北朝鮮問題について聞いた。

細川氏が、日本としてどのように対応すべきかを訊くと、屋山氏は、「PAC3の準備は今までもやってきた。北朝鮮のミサイルはどんどん進んで小型化し、彼らが思う方向に行っている。戦略転換をすべきだと思う。」と述べた。

北朝鮮は、この先も核実験やミサイル実験をやめないだろう。「何故なら、国の存立に関わるからだ。」と屋山氏。イランも、自分の生存を保障されるまでは言うことを聞かなかった。では、北朝鮮が生存を保障されて辞めるというのはどういう場合か。屋山氏は、北朝鮮の思惑について、「アメリカと直接交渉して統一するなり独立するなりしたい。」と解説し、アメリカと直接交渉するまでは、今まで同様の対策をとっても、状況が変わらないという考えを強調した。

さらに、中国は北朝鮮が崩壊すると困る状況にある。北朝鮮がなくなれば、中国領土の隣にアメリカが台頭してくることになる。それは中国にとっては絶対に避けたい状況だ。「今のままでずっと張り合っている方が中国にとってはいい。」と屋山氏は述べた。

6者協議は、枠組みとしてはなくなったわけではないが、実質動いていない。屋山氏は、「北朝鮮は6者で利害関係の別々なところからごちゃごちゃ言われたくない。アメリカと直で話をしたい。」と話し、それができないことには北朝鮮は態度を変えないことを示唆した。

日本が独自に行う対策について、屋山氏は「効果がない。(北朝鮮は)お金も貿易も8割が中国。イランは貿易が多角化していたから圧力が効いたが、北朝鮮はそうではない。日本がやるとすれば、朝鮮総連の往来を制限、お金を出さない等しかない。」と話し、日本の対策には限界があることを示した。また、日本人の危機感のなさに対しては、「日本人は影響力がないから、北に対して、いいようにされている。」と述べた。

昨年、安保法案が成立し、日本でも集団的自衛権を行使できるようになった。「北朝鮮に対しても、国際社会が協力している。一歩進めて、日本の国は自分たちで守れるという意識が必要。」と細川氏は語り、憲法改正が重要だと強調した。

屋山氏は、大阪維新の会が憲法改正の鍵になると示唆し、さらに、安倍政権が「9条2項の議論をした方がいいと言い始めたことは、国民にアレルギーがなくなったと判断していると思う。」と述べ、安倍政権が憲法改正を進める方針だとの考えを示した。実際に、安倍政権の支持率が甘利問題でも著しく下がらなかったのは、国民が、安倍政権に託してみようという気持ちを持っていることの表れだろう。

北朝鮮の不穏な動きは、日本人が冷静になる機会だ。「(国民は)安保法案を直しておいてよかったと思っているのではないか。」と屋山氏は語り、次なる対策として、憲法改正の必要性を訴えた。

(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2016年2月13日放送 の内容を要約したものです)

「細川珠生のモーニングトーク」

ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分

ラジオ日本HP http://www.jorf.co.jp/index.php
細川珠生公式HP http://www.cheering.net/tamao/#
細川珠生ブログ  http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/

トップ画像:©Japan In-depth 編集部

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