トヨタ・ダイハツ・スズキ新三角関係 その3
Japan In-depth / 2016年3月6日 12時0分
ところが今後の自動車市場の成長はどこなのかというと、トヨタが弱い新興国、特に、インド・中国・南米・アフリカであるというのが事実です。世界の自動車販売台数は、2016年で約8,500万台前後ですが、2020年で1億台を超えると言われています。各地域での景況感に左右されるのは当然ですが、今後5年間でほぼ1,500万台程度の増加となることが期待されます。
世界の中で、最大の自動車市場は中国で、その規模は約2,400万台。2020年には3,000万台に到達するかどうか、この先5年間で500万台程度の増加でしょうか。中国に次ぐのが米国で今年は1,750万台前後。米国の景況感が最近悪化、それもサブプライム問題の再燃で先行き不透明感が漂いますが、先進国の中では唯一の人口増加国、この先5年間で100万台程度の増加はなお可能とみます。
そして世界大3位の市場が日本の約500万台。消費税の引き上げ、若者を中心とする人口の減少、東京一極集中など、自動車保有に関連する項目は全てマイナス要因。市場は長期的に縮小方向です。さてこれに続くのがドイツ・イギリス・フランス・イタリアなどの西欧各国ですが、今後需要は良くて横ばいでしょう。
そして次がインドですが、現状の300万台規模が5年後には500万台規模へ、そして2025年には1,000万台へと飛躍的に伸びると言われています。堅調な経済、中国を超える人口、依然超低い自動車の保有率を考えると、この成長は十分可能でしょう。以下、インドネシア・ブラジル・ロシア・アフリカ市場の回復・拡大などが、今後の自動車販売拡大の中心となります。
ただ最も成長スピードが高い市場はインド、将来中国市場をも上回る可能性を残すものの、トヨタが最も苦手とする市場なのもインド、だからでしょうか、頻繁にスズキとの提携によるインド市場開拓が必須という話が出て、今回も財務的にやや厳しさを増すスズキと資本提携、という記事になったものと思われます。火の無い所に煙は立ちませんが、ことはそうは簡単ではありません。
(4日連続12時に配信。トヨタ・ダイハツ・スズキ新三角関係 その1
トヨタ・ダイハツ・スズキ新三角関係 その2 の続き。その4に続く)
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