熱狂の米大統領選、参院選に燃えぬ日本
Japan In-depth / 2016年3月9日 7時0分
自らを支配する価値基準が物事の善悪を決めるのであり、そこに理屈は存在しない。そうした人間は本を読むことによって快感か不快感のどちらかを体験する。自分では知識を身につけ賢くなったかのように錯覚するのかもしれないが、これは一種の思考停止である。書店やネットでみかける過激な言葉はその典型例であり、日本では多くの人がこのイデオロギーという病におかされている。これでは物事の本質を見極めることができない、非常に危険な状態である。
イデオロギーに順応することは、心地がよく、考える必要がない故に単純な作業だ。しかし、自らの価値観を問い続け、柔軟に様々な基準を養うことによって初めて、社会に存在する複雑な事象を多角的に考察することが可能になるのである。
第三帝国およびヒトラー政権誕生の過程を振り返ると、国民が経済的・精神的に疲弊し、思考力が衰えた状態において、いかに容易に独裁者が誕生するのかがよく分かる。ヒトラーによって夥しい数の人命が奪われたことを知らない人はいないだろうが、これも元をたどれば人々の愚かな判断によってもたらされた。このような事例も含めて、歴史は繰り返され得る。だからこそ、国民一人一人が政治に関心を持ち、歴史から過ちを学び、正しい判断を下す努力をしなければならない。勿論判断を誤れば戦争を引き起こすかもしれないが、人間は平和をもたらす力も秘めているのだから。
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