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トランプは本当に「日本叩き」? 米大統領選クロニクル その9

Japan In-depth / 2016年4月6日 20時1分

この状況にくらべれば、現在のトランプ候補の日本批判はまだまだ穏健だといえる。トランプ氏の安全保障面での日本への言及をみてみよう。


「アメリカが攻撃されても日本はその防衛のためになにもする必要がない。だが日本が攻撃されればアメリカは全力をあげてその防衛にあたる。これはきわめて一方的な取り決めだ」


「アメリカは基本的に日本を保護している。北朝鮮が危険な行動に出るたびに、日本はアメリカになんとかしてくれと頼んでくる。だがもうそんな支援はできなくなる。アメリカは世界の警察官ではない。資金もない」


以上のような指摘はアメリカ国民一般からすればそう理不尽ではないだろう。だがトランプ氏は在日米軍撤退や日本の核武装奨励という過激な主張をも粗雑な表現で打ち上げるため、オバマ政権も含めて民主、共和両党の主流派からは総非難を浴びる。それでもなお日本を切って捨てるという実感は伝わってはこない。


モンデール氏と、トランプ氏と、32年間もの時差こそあるが、どちらが「日本叩き」という描写にふさわしいか。もう一度、考えてみるのも一興だろう。

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