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晴らすべきは業界の「闇」 漫画アニメ立国論 その7

Japan In-depth / 2016年4月12日 12時0分

日本に比べて人件費の安い中国や韓国へ「生産拠点」が移って行くのは、自然な流れなのだ。しかし、本当にそれでよいのだろうか。


漫画家に話を戻すと、こちらはこちらで「連載貧乏」という言葉がある。まだ経験が浅いうちに連載が決まると、急に仕事量が増えることから、アシスタントを採用せざるを得なくなる。


言うなれば従業員を雇うことになるわけだが、連載1本だけでは(大ヒットして多額の印税が入れば話は別だが)、アシスタントの人件費まで負担する生活など、とても維持できない。私が「漫画アニメ立国論」をとなえるもうひとつの理由が、ここにある。


あらためて指摘するのもおかしなものだが、もともと資源に恵まれない島国である日本で、今や危機的なまでの少子高齢化が進んでいる。


そのような日本が21世紀も社会の活力を保って行くためには、一人でも多くの若者に、絵でも文章でも音楽でもよい、もちろんスポーツでもよい。なにかしら好きなことを職業にできる,少なくともその可能性を追求できる環境の整備が不可欠だと、私は考える。


補助金をいくら出せとか、そういう話ではなくて、職人芸とかプロの技術といったものに皆がもっと敬意を払うようにする教育、そして政策的には、若年層に対する福祉、とりわけ奨学金や就労助成金のようなシステムを拡充することが、日本経済再生への本当の王道だと、私は考える。


いかがだろうか。

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