オスプレイを政治利用する新聞の不見識 その3
Japan In-depth / 2016年4月29日 14時19分
共同通信「なぜ陸上自衛隊は(大型輸送ヘリの)CH47をたくさん持っているのに、積載量の少ないオスプレイが必要なのか」
中谷氏「当時の状況は全能力、持てるヘリを全て使って実施をしていたわけです。それ以上の所用があったということで、われわれとしてはできる限りの努力をしたということです」
共同通信「当時もCH47を全部使ったわけじゃないじゃないですか」
中谷氏「使えるヘリは全て使っておりました」
共同通信「17日の時点で陸自のCH47の機数が足りなかったとすれば、装備の充足が足りなかったということではないか。3・11のように10万人態勢ではなく、今は2万6000人という人員。3・11と違って限られた特に熊本の阿蘇地方、熊本地方という場所で、そこをピストン輸送をヘリでするのに、なぜ航続距離が自慢のオスプレイが必要なのか全く分からない」
中谷氏「当時の状況は17万人くらい一時、避難所にいて、情報も錯綜(さくそう)しており、全く電気も水道もガスもない。また物資も届かない。そういう中で非常に被災者が不安、心配に感じておりました。これに対して一刻も早く物資を手元に届ける。そのために航空輸送力が必要ですが、もちろん自衛隊全機種を使って可能な限りの態勢で支援をしていましたが、やはり、それだけでは確実に物資が届いていない状況でありましたので、そういうことを計画したということです」
共同通信「そんなに自衛隊の輸送力はないのか」
中谷氏「いえ、全力でやってますよ!全機種使って」
共同通信「あの限られた地域の輸送もオスプレイの応援がなければできないのか」
中谷氏「自衛隊の使えるヘリは全て投入してやっています。一刻も早く事態を解消する必要があったということです」
自衛隊のヘリが全力出動を行い、それでも足りないから米軍にオスプレイ投入を頼んだということが事実であれば、自衛隊の大規模災害における航空機の運用数、能力は大きく減じたことになる。防衛省は東日本大震災以降、補正予算、復興特別会計で多額の予算を輸送機やヘリに投じてきたがその結果が輸送航空勢力の弱体化であるならば防衛大臣の責任問題であり、無能として辞任し要求されてしかるべき大失態である。
共同通信「3・11のような広範囲な大震災と違い、阿蘇地方、熊本地方という局地的な地震だ。そこでなぜオスプレイのような航続距離が特徴のものが必要なのか。航続距離は必要ない。非常に短い高遊原(分屯地)と南阿蘇地区の間をピストン輸送すればいいだけだ」
中谷氏「当時は道路が寸断していました。また大渋滞でした。そういうところに物資を届ける手段としては、航空機、ヘリしかありません。従って自衛隊の持ち得るヘリは全て投入して実施しておりましたが、当時の状況は水や物資が届かないという状況にあります。現実にオスプレイは、中山間の地域においてもそれを運ぶだけの能力があるので、実施が可能であると私は思ったので、米側と調整したということです」
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