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舛添騒動 政策と資質を検証せよ 東京都長期ビジョンを読み解く!【特別編】

Japan In-depth / 2016年6月7日 18時0分

裏では非常に優秀な都庁職員が頑張ってくれる。都庁職員が信頼してくれないとうまく進まない?という疑問を持つ人もいるだろう。いやいや、庁内では、選挙に勝ったという事実と人事権は、批判や不満や不信の声を退ける。

第二に、多くの自治体の首長と違って切迫した状況に追い込まれていない。予算の削減や住民に我慢を強いる政策など厳しい施策を取ることもない。身を切る決断をする必要がない(改革を進めてしまった場合、既得権益を持つ利害関係者の不満や選挙への影響を心配する必要がない)。他の自治体においては「事業仕分け」されても仕方のないような事務事業も残ったままだ。

世界有数の繁栄を誇る世界都市。そもそも東京は恵まれている。政治・経済・金融・文化などのあらゆる面で競争力の高い都市であり、特に、世界的なグローバル企業が集積するなど民間企業の力が非常に強い。そのため、税収も相対的に多い、いや莫大だ。正直、日本全国に広がる「(人口)消滅可能性都市」に配分してあげたらどうかと思ってしまうほどだ。

話を戻して、東京都はいろいろなアイデア・構想を実行できる(行政の役割と考えられる以上に)。悲しいかな、この資本主義社会の「首都」でもある都市では、お金があればほとんどのことが可能になる(日本国政府に歯向かわない限りは)。

しかも、市町村と違って住民から遠く、国家レベルの予算規模を持つため、住民からは何をやっているのか理解しづらい。そもそも多くの人は市町村の仕事や国の仕事はイメージできても都道府県の仕事はイメージしにくい。住民からもっとも心理的距離が遠い自治体といっても過言ではない。

このことを如実に表しているのが選挙戦だ。東京都知事を見ていていつも感じるのは争点がなかなか見出せないことだ。国政と勘違いしてしまうような政策が並べられ、行政の役割とは思えない政策が提示される。制約条件は一顧だにされない。

舛添都知事の公約を見てみよう。

「史上最高のオリンピック・パラリンピック」「大災害にも打ち勝つ都市」「安心、希望、安定の社会保障」・・・・。この抽象的な文言が示すのは、争点などないということだ。この抽象的な政策が実行されたかをどうやって判断するのか!東京都知事の業績・実績を問うことが難しいことがわかるだろう。

東京都の都内総生産GDP(平成25年度)は93兆円、1人当たり県民所得450万円と圧倒的に他の道府県を凌駕している。この巨大都市に住む東京都民やメディアは、東京都知事の仕事の範囲や制約を踏まえた上で、一段と厳しい目を東京都知事に向けていく必要があるだろう。

(1)政策面

・「都市外交」とは何が目的なのか?東京都が行うべきなのか?

・高額の海外出張はそもそも必要か?視察がその一部であろう事業の目的は何か?どんな成果がでているのか?視察は全体におけるどういう位置付けか?

(2)トップリーダー面

・トップリーダーの資質や倫理としてはどういった条件が必要か?

・そもそも政治家としてどんな成果・実績を残してきたのか?厚生労働省時代の実績の根拠は?

・過去の言動と比較して矛盾する点、言行一致されていないと思う点に対してどう考えるのか?

 

トップリーダーを作るためには、まずは上記のことを投げかけ、誠実に答えてもらい、議論をしていくこと、さらに言うと感情的になるだけではなく、特には条件をつけて許すことから始める時ではないだろうか。おそらく任期を全うするだろうから。

 

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