最後は残留派が勝つ 英国はEUから離脱するか その4
Japan In-depth / 2016年6月21日 11時7分
端的に、諸外国の情報に日常的に接しており、マクロな視点から経済の動向などを考えることができる中産階級の人たちは、大半が残留派だが、「EUのせいで,東欧・南欧からの移民が流れ込み、自分たちの職が奪われている」と感じる労働者階級の人たちは、離脱派の主張を容易に受け容れるのだ。
ではなぜ、私が「最終的に勝つのは残留派」と予測したのかと言うと、過去に英国で、複数回の総選挙を含め、 かの国の政治的動向については、それなりの取材の経験を積んできているので、やはり中産階級の動向が最大の影響力を持つ、と考えているからだ。
身も蓋もなく言ってしまえば、一人一票の選挙権は保証されているけれども、やはりカネを握っている方が選挙では強いのである。なにより、離脱派の人たちは、英国民が納めた税金が南欧の浪費国家(ギリシャやスペイン)のために使われているとか、前述の移民の問題など、EUに留まることのデメリットは言えても、「離脱して、どのようなメリットがあるのか」という問いに対しては、明確な議論を示せていない。
要するに、どこかの国の野党みたいなもので、今の政治はダメだ、と声高に言い張るばかりで、その主張に一定の説得力があるとしても、ではどうすればよいのか、と問われて明確な答えを示せないようでは、選挙で最終的に勝つことはできないだろう。
ちなみに前述のWilliam Hillが残留派につけたオッズは、1.5倍である。
(その1、その2、その3も合わせてお読み下さい。)
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