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「大人達が我々の未来を奪った」英と韓国の類似

Japan In-depth / 2016年6月29日 11時0分

EU離脱が若者たちの大規模な失業につながる可能性があるという指摘などが彼たちに共感を得たから離脱に力を与えた中高年層に対する反感につながったと専門家らは言う。


一方、 ブレグジット投票結果を見て“déjà vu:デジャビュ”だという韓国の若者も多かった。 50代以上の支持層が厚い、政権党(セヌリ党)の大統領選の勝利が英国国民のブレグジットの決定と似しているという主張が提起されたためだ。この主張は2012年の大統領選で、セヌリ党の朴槿恵(パク・クネ)候補と文在寅(ムン・ジェイン)民主統合党(現ダブルオ民主党)候補が戦った対決を思い出しながら「私たちが4年前に感じていた挫折を英国の若い彼らも感じている」と共感しているようだ。


当時、韓国の若者たちは相対的に高い投票率(75.8%)とSNSでの雰囲気などを根拠に野党候補の文氏が当選するものと期待したが、結果は高年層が支持した朴候補の勝利だった。支持率は51.6%台48.0%。ブレグジットの国民投票と酷似していた。


選挙が行われた場所も、選挙のテーマも全く異なるが、世代によって一つの争点に対する考えがはっきり違うという点は、イギリスと韓国は同じだった。韓国の大統領選(2012年)の年齢別の支持率をみると20代は65.8%、30代は66.5%が文候補を支持したが、50代の62.5%、60代以上の72.3%が朴候補を支持した。


その時、若者たちの憤りを確認した政界は与野を問わず、世代間の対立を注目して公約を作り始めた。「すべての世代が一つになる社会」というスローガンも登場した。また2030世代の関心が高い保育や就職に焦点した法案をだす努力も傾けている。


これに若者たちが満足しているかどうかは別にして、2012年の大統領選で明確な政治的意思を見せてくれた20代、30代の有権者がいなかったら、韓国の政治は中高年層だけを優遇する、以前と同じ日々を過ごしていた可能性が高い。


離脱が既成事実化された今、英国の政治家たちもブレグジットの影響を減らすために世代間の対立を収拾すべき時ではないかと思う。さらに、18歳、19歳の有権者たちが初投票する7月10日の日本の参議院選挙でも、イギリスと韓国で見られた世代間対立が見られるか、注目されるところである。



文中画像/上:出典 Ben Riley-Smith twitterよりキャプチャ、下:出典 visa journey

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