お粗末なエピソード満載共和党大会 米国のリーダーどう決まる?その19
Japan In-depth / 2016年7月22日 12時0分
2日目の夜はさんざんトランプを批判しながら、自身の予備選撤退の後、手のひらを返すように支持に回ったクリス・クリスティーが、ニュージャージー州の元法務長官だった経歴を活かして、ヒラリー・クリントンは国賊として「有罪だ!」とぶち上げて会場を沸かせた…はいいが、ちょうどその頃、実質上、共和党の広告塔でもあるフォックスTV局のロジャー・エイルズ会長が、セクハラ容疑で辞職するという噂が流れ、マスコミが騒然とする事態となった。
そして3日目の締めくくりは、副大統領候補に選ばれたばかりのインディアナ州知事、マイク・ペンスを華々しくデビューさせる、という流れだったのに、トランプと敵対してきた共和党保守派のテッド・クルーズが、予定時間を超えて長々と喋り続けた挙句、結局最後までトランプの名前を出して支持することを拒否するという、実に子どもじみた演説をぶち上げた。
これには会場もブーイングの嵐で、会場にいたクルーズ夫人が身の危険を感じて退場するという一幕もあった。毎日のように登板して父親のことを褒め称えてきたトランプの子どもたちの表情が凍りついたが、トランプ自身は、事前に支持声明がないことも承知で、クルーズを壇上に上げ、わざとブーイングさせたとツイッターでつぶやくなど、どっちもどっちの争いのようだ。
だが、ここまで失敗ハプニングが多いことに、マスコミは「トランプには本当に、リーダーシップや交渉力があるのか?」という根本的なことを問い始めている。いよいよもって、最終日にトランプがこういった疑惑を払拭できるのか、そのスピーチの重要性が高まるばかりだ。それは後日報告するとしよう。
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