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都知事選候補者政策評価 増田寛也候補 東京都長期ビジョンを読み解く!【特別編】

Japan In-depth / 2016年7月24日 15時0分

低い保育士の収入確保とその財源の補充、規制緩和(廃校・都営住宅の転用)などは可能なのか、そして、杉並区でも問題になっている保育所建設反対問題をどう前に進めるのか、見解を聞きたいところ。

 

(2)「帰宅困難者の一時滞在施設を大幅に増加」

防災対策として掲げているが、この政策を特だしして「柱」にしているのはなぜか?ここで「柱」に掲げているということは、優先するという意味合いに解釈できるもの。個人的には、帰宅困難は都民が1日(いや数時間)我慢すればいいだけとも言えるし、企業に待機させるなどの対策をとればいいとレベルのものと思っている。

東京都の地域防災計画の中で、なぜこれが防災において大事な問題なのか?そもそも防災というより防災後の対応とも言えるわけだし。

また、東京電力社外取締役(2014年6月〜16年7月)としての専門的な見解を示していただけなかったのは残念である。

 

(3)「東京を世界の環境先進都市に発展」

「東京を世界の環境先進都市に発展」させるとのことだが、可能なのか?

東京都の環境基本計画を見てみよう。

まずは都道府県における位置付け。

(参考資料)

そこには、使用電力量(電灯)(人口1人当たり)は平成26年度で2,129kWhと(少ない順でみると)14位、ごみ排出量(人口1人1日当たり)は(少ない順でみると)949gで22位、リサイクル率は23.2%と11位と日本国内でもトップレベルとはいえない状況。

さあ、どうしましょう。

「東京都環境白書2015」

「みどり率」(緑が地表を覆う部分に公園区域・水面を加えた面積が、地域全体に占める割合)についてみると、区部で 19.8%、多摩部で 67.1%、都全域で 50.5%、2008年からの5年間の変化で見てもほぼ横ばいで推移している。

東京の緑・景観・屋外広告物に関する世論調査をみるとさらに驚くべきことが書かれている。東京の緑を増やしたり保全することが「必要だと思う」と答えた都民は96%という世論調査結果なのである。つまり、圧倒的な都民のニーズが満たされていない現状なのだ。

こんな中、「世界の先進を目指す」となぜ言えるのか?

個人的には、根底にあるのは一極集中の問題だと思っている。なので、地方創生の「神」(筆者はそう思っていた)の増田氏の口からあまり語られないのは大いに疑問である(個人的には「高度制限など東京の開発を規制する」「都民のパーソナルスペースを拡大する」くらい言ってもらいたかった)。

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