「王冠を捨てた恋」と昭和天皇 知られざる「王者の退位」その3
Japan In-depth / 2016年8月22日 11時0分
彼らは日本国憲法の起草にも深く関わったわけだが、米国の大学で教育を受け、かの国の弁護士資格を得た者たちだったので、「王者の退位とは、どのような手続きで行われ、また法理論上どのように説明づけられるのか」などという命題は、理解の外にあったのだ。
そこで、上流階級出身者が多い英軍の将校を呼んでヒヤリングを行ったのだが、結局よく分からなかったらしい。日本国憲法における天皇(制)の位置づけが、いささか曖昧なものとなっているのは、この経緯とも無関係ではあるまいと、私は考えている。
そもそも英国の王家は「萬世一系」を称していない上に、ルーツはフランス系であったりスコットランド系であったりする。現在のウィンザー家はもともとドイツ系だ。早い話が、国王がその座を去ると言い出した場合、国民に与えるインパクトが、比べものにならないのである。
現在の皇室が、英国王室の行き方を色々な意味で参考にしていることはよく理解できるが、歴史も法体系もまるで異なる以上、「英国王は自分の意志で退位できるのだから、天皇もそうあるべき」などという発想は、軽はずみの誹りを免れ得ないであろう。
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