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ヒラリーの健康問題は懸念という衣を纏った女性差別 アメリカのリーダーどう決まる? その25

Japan In-depth / 2016年9月17日 23時0分

もちろん任期を無事に終えるのが望ましいが、何が起こるかわからないから副大統領候補も同時に選ぶのであって、大統領が完璧にヘルシーな状態であることは必要ではない。

それを問題にするのなら、トランプ陣営も彼の健康状態に関しては、どう見ても老ぼれの消化器専門医が5分で書いたという、間違いだらけで大げさな文体のレターが1通あるだけで、診断書の類は一切公表していない。クリントンは基本的な医師の手紙も発表し、過去に血餅の治療を受けたことも公表している。

なぜ、このように執拗にヒラリー・クリントンの健康問題ばかりが槍玉に上がるのか。これを「懸念」という言葉を借りた女性差別だという指摘がある。「本当に大丈夫なのか?」と問うことは、裏を返せば、暗に、女性は弱い、大統領などという仕事はムリだと言っているわけだ。

肺炎の診断を受けていたのに、たとえ自分の選挙活動は控えても、15年前のテロ事件当時、自分が上院議員を務めていたニューヨークでの式典にはどうしても出席したかった、という彼女の気持ちがわかる、女ってそうやって周りに気を使ってムリしちゃうのよ、という声が女性有権者から上がっている。トランプが珍しく、倒れたクリントンを揶揄する発言をしていないのはこのためだ。

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