1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

「ワニの涙」を信じますか? ロッテ裏金疑惑に揺れる韓国経済

Japan In-depth / 2016年9月24日 23時0分

マスコミの報道に関心を示した一部の市民たちは、財界と政界の賄賂コネクションを扱った映画「内部者」で検察の捜査を受けていた関係者が飛び降り自殺し、すべての疑惑が水面の下に沈んだことを言及し、「死人に口なし」と疑いの目を向けた。

不幸中の幸いで、映画と異なり、現実では検察が捜査を再開した。疑いの頂点に立っているグループのトップ辛会長も20日に被疑者身分(特定経済犯罪加重処罰法上横領・背任の容疑)で、ソウル中央地検に出頭する。辛会長の召喚は、検察がロッテグループの主な事務室を家宅捜索したこの6月10日以降、3ヵ月ぶりのことだ。 検察捜査の最後の手順である。

検察によると、辛会長は海外買収・合併の過程で発生した損失を他の系列会社に肩代わりさせたり、優良資産を非常に低い値段で一部の系列会社に移転するなどの背任を犯した容疑を受けている。中国ホームショッピング会社のラッキーパイなど、海外企業をずさんに買収してグループの持ち株会社であるホテルロッテが、ロッテ済州・扶余リゾートを時価より低い価格で買収するなどの背任を犯したと検察は見ている。また、辛会長が日本ロッテ系列会社に登記取締役として名前を挙げた後、何の働きもせずに毎年100億ウォン台の給与を受け取ったことも操作し、横領容疑の適用を検討している。

辛会長が流した涙が本音であるかどうかは関係なく、流通業界の最強者であるロッテグループが裁判を受ける可能性が高い状況は、内需不振という悩みを抱えている韓国経済に負担を与えている。もし辛会長が拘束される事態が発生すれば、会長の個人の誤った判断がグループ系列会社91社はもちろん、連結された他の会社が被害を受ける結果につながることが懸念される。

 

■夫の後を継いだ女性社長が国会議員の前で流した涙

韓国の主要産業の一つである海運業。この業界を代表する韓進(ハンジン)海運が9月初旬、破たんし企業更生手続き(法的管理)に入った。グローバル海運業況がよかった2009年から2013年まで、高価のレンタル料(用船料)を渡して船舶を借りて耐えられない負債を抱えたのが問題だった。いくらたくさんの品物を乗せても運賃が安くなった不景気には船を浮かべれば浮かべるだけ損害になる構造になったのだ。

用船料の契約は通常15~20年近く続いているため、一度決定したら簡単に変わらないが、将来の景気予測をきちんとできなかった韓進海運の無理な投資は4~5年間続いた。その結果2009年には69隻だった韓進(ハンジン)海運の船舶は2013年104隻へと大幅に増えた。2008年海運業の好況だけを考えて高価に船舶を大量に借りてくるなど、無理に事業を拡張して経営難につながったのだ。しかし中国など新興国の経済成長は下落傾向を見せ、海運運賃も急激に落ちた。 結局、流動性危機が訪れた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください