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スピード出し過ぎで負けたサムスン 再起可能か?

Japan In-depth / 2016年10月20日 10時32分

スピード出し過ぎで負けたサムスン 再起可能か?

李受玟(イ・スミン/韓国大手経済誌記者)

『韓国のプライド』三星(サムスン)電子がGalaxy Note7(ギャラクシーノート7)の発火事件のせいで最大の危機に陥った。原因が明確になっていないため、米国と日本をはじめ、多くの国で乗客の安全を理由に、この機器の機内に持ち込み禁止令を下すなど、10月11日販売中止の決定が出た後も事件の影響はまだ残っている。

5年ぶりに初めてサムスン電子の年売り上げが200兆ウォン(18.4兆円:1ウォン=0.0921円 2016年10月20日時点)を下回るものと予想される中、消費者の信頼を回復して再びアップルのiPhoneと対等な競争ができるかどうか注目される。

韓国のメディアはGalaxy Note7を、韓国のスマートフォンの歴史の中で最も短い寿命を記録した製品だと呼んだ。約50日間だけ販売されたGalaxy Note7の歴史は次の通りだ。

今年8月2日、サムスン電子は米ニューヨークで「今までのどのスマートフォンより優れている」といいながら、Galaxy Note7を公開した。 この機器は同月19日から米国など世界各国で販売された。しかし5日後の24日、韓国のあるインターネット・コミュニティーで、「火と煙が出る」との書き込みが掲載され、サムスン電子の悩みは始まった。 米国や豪州でも発火が相次ぎ、サムスンは必死に原因を探し始めた。

機器の公開1ヵ月後の9月2日、サムスン電子はバッテリーの欠陥を公式的に確認し、「この時まで販売した機器すべてを新品に交換する」と発表した。バッテリーを納品した中国の会社で規格通りに製品を生産してないという点を原因として挙げた。韓国と米国ですぐ交換が始まった。しかし、問題は続いた。9月26日、中国で交換された機器でまた出火。10月1日には韓国でも新しい機器の発火事件が報告された。「バッテリーが原因」といわれていたサムスンの言葉は、消費者らにこれ以上信頼できない主張になった。欠陥を修正したという製品が再び爆発したその時点で「信頼のサムスン」はいなくなっていた。

事態がここまで来ると、韓国はもちろん、世界中でサムスン電子を信じて新製品を購入した人たちは不安になった。多くの韓国人たちはこう心配した。『私が寝ている時にスマートフォンで火が出たらどうする? 知らないうちに家が燃えてしまったら?』『子供が持って遊んでいる途中に火が出たらどうしよう』など。

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