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泳がせた方が利用価値高い? 蓮舫氏、親中派牽制の道具に

Japan In-depth / 2016年10月20日 11時45分

母親が日本人であった蓮舫氏は、1985年、17歳の時の国籍法改正で、棚ぼた式に日本国籍を取得した。すでに17年を華人として過ごし、アイデンティティーが強固に形成された時点で、自分が取得申請したわけでもないのに、突然降って湧いたように日本国籍も得たのである。

こうしてみると、なぜ当時の彼女が「赤い(日本)旅券になるのがいやで、寂しかった」のか、また22歳までに国籍選択の宣言を行わない一方、「就職などで(有利だから、実利をとって)日本国籍(ということに)にした」のか、説明がつく。

さらに、この時点で蓮舫氏が台湾国籍を保持しながら、日本国籍から得られる利益を最大限享受しようと決意したとすれば、その後の日台メディアに対する「私は二重国籍」「自分の国籍は台湾なんです」発言も、納得がいく。それが、国籍選択をしない違法状態を承知の上で3回も国政選挙で当選し、大臣にまでなったという現在の疑惑につながるのだ。

蓮舫氏や民進党にとっての問題は、安倍官邸が公安を使い、彼女が中国留学時に使った旅券や当時の行動、中共関係者などとの交際の事実関係を綿密に調べ上げている可能性が高いことだ。蓮舫代表は、どこまで事実を掴まれているか、いつ、どのような方法でどこまで弱みを暴露されるかと怯えなければならず、国会での政府追及の舌鋒も鈍くなろう。

民進党の辻元清美衆議院議員(56)が9月30日、ふてぶてしさや冷静さといった軍司令官としての資質に欠ける稲田朋美防衛大臣(57)を国会審議中に泣くまで追い込んだのは見事だったが、その他の核心部分で民進党は、安倍政権に迫れなくなる。そうなれば、官邸の意のままだ。

産経新聞政治部の酒井充記者は、「自民党は二重国籍問題を不問に付すな」と主張するが、ムキになる必要はない。「嘘つき蓮舫」のイメージが、ボディーブローのようにじわじわと効いてくるなか、生かさず殺さず、そのまま泳がせる方が、安倍政権にとって利用価値が高いのである。中国への親しい感情が政治問題とされ続けば、民進党や自民党内部の親中派議員、ひいては習政権への牽制にもなる。

エゲツないが、安倍首相の方が二枚も三枚も上手だ。

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