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検診の大切さを再認識した日 NIPPON女性からだ会議®2016

Japan In-depth / 2016年11月7日 23時0分

 
文部科学省初等中等教育局保健教育・食育課長の和田勝行氏は、文科省が学校保健教育に力を入れている現状を紹介。がん教育、食育などにも近年力を入れていると述べた。女性の体についてもっと教育すれば、という声には、探りながらやっており、決して消極的ではない、と強調した。
 
産婦人科医の対馬ルリ子氏は、「自分の(妊娠・出産現場での)体験から、本当に酷い例を知っている。産婦人科医は一番下流。母親が娘に検診の大切さを言って欲しい。」と述べ、女性自身が自分の身体についてもっと知識を持つことの重要性を強調した。また、最近はヘルスケアアドバイザーを育て、地域と繋がる活動に力を入れていると述べた。
 
猪熊真理子氏は、女性のライフコースが多様化している現状を紹介、そうした環境変化が自分の体にどんな影響を与えるのかわかっていないことが問題だと指摘した。そして、「健康リテラシーが大事。アクション起こさないと後悔する。何を大切にしたいのかを知ること。それを大切にできる力を身につけることが大事。」と述べ、知識と実践の重要性を説いた。

 
2016ミス日本酒(Miss SAKE)田中沙百合氏は、自ら剣道を幼少期から続けてきて、検診など受けてきたことがなかったと述べた。スポーツに青春をささげてきたものとして、生理など女性としての身体の問題に触れること自体がタブーだった、と語った。これについて、対馬医師はアスリートのコーチなどが女性の健康に配慮してこなかった問題点を指摘。生理が止まっているということは排卵がないということであり、それは卵巣の機能が落ちている、ということでもある。練習をしすぎて生理が止まると骨がもろくなるなどのトラブルに見舞われることになる。そういう意味からも科学的な知見に基づいた健康実現が必要と述べた。
 
これまでの取組が評価された2つの団体が表彰された。まず、ジョイフルライフ賞として、石鹸に楽しめる仕組みを加えることで手洗いを広めるプロジェクトを推進し、子供達の健康を守る活動が評価されたのが、にこたんソーププロジェクトを推進しているニコニコ一般財団法人代表理事浅野敬子氏に与られた。
 
また、女性からだ会議大賞は、女性の人材育成とネットワーク作りの場を提供する取り組みを行っている青森県奥入瀬サミットプロジェクト奥入瀬サミット実行委員会副会長小林央子氏と青森県企画政策部地域活性力推進課主査と古川香織氏が受賞した。
 
女性にとって自らの身体を知ること、健康な状態を維持するために何をすべきか、考え行動することの大切さを学んだ1日だった。同時に参加者の8割が女性で占められていたが、男性が愛する人の健康を積極的に考える社会にするためにも、より多くの参加が望まれる。こうしたイベントの今後の課題と言えよう。
 
トップ画像:2016ミス日本酒田中沙百合氏、奥入瀬サミット実行委員会副会長小林央子氏、青森県企画政策部地域活性力推進課主査と古川香織氏、一般社団法人シンクパールの代表理事難波美智代氏


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