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突破口を求め苦悩する韓国の保守 その3

Japan In-depth / 2016年11月13日 9時25分

この件について韓国検察の特別捜査本部は4日、「指紋を照合して確認したところ、身柄を拘束されて聴取を受けている容疑者は崔氏本人に間違いない」と伝え、インターネットなどで広がっている崔容疑者の「替え玉説」を否定した(聯合ニュース日本語版2016/11/04 16:51)。

デマ2:朴大統領は操り人形説

崔氏が韓国の内政だけでなく外交・安保政策に至るまですべて牛耳り朴槿恵大統領は完全な操り人形だったとのデマも広がっている。

「財団法人ミル」、「Kスポーツ財団」という二つの財団の関係者がすべての政策を決めていたとするものだが、常識的に考えても、北朝鮮でもあるまいし、政治の素人が国の内外政策をすべて決めるなどは到底不可能だ。まして韓国は少なくとも民主主義国家である。手続きなしで朴大統領が政策を決定することはできない。

このデマの種火は、韓国ハンギョレ新聞が10月26日にイ・ソンハン前ミル財団事務総長とのインタビューで、彼が「チェ氏は主に自分の論硯洞(ノンヒョンドン)の事務室で各界の様々な専門家に会って、大統領の今後の日程や国家的政策事案について論議した」としたうえで、「チェ氏はこのような会をテーマ別にいくつか運営していたが、大統領のための一種の諮問会議だった」と語ったとの報道だ。そこから尾ヒレハヒレが付いたものだ。こうした内容は捜査機関によって検証されていない。またハンギョレ新聞もこの「会議」で国政のすべてが決められたとは書いていない。

 韓日マスコミの悪乗り

こうした報道に悪乗りした日本のテレビ番組の一つが「ミヤネ屋」だ。司会者の宮根誠司氏がとんでもない発言を行っていた。チェ容疑者とともに職権乱用などの容疑で逮捕された前大統領府政策調整首席秘書官安鍾範(アン・ジョンボム)を指さしながら、

 

宮根誠司:この人ら見て、絶対いい思いしてるって

出演者 :一同、ワッハハ(大笑い)

宮根誠司:これ絶対ええ思いしてる顔やで。絶対ええ思い これ首もパンパンや、絶対ええ思いしてるわ、ハイ

                  (2016・11・4ミヤネ屋)

 

と容疑者を「罪人のように断罪」する発言を行った。「ミヤネ屋」には視聴者から指摘があったという。テレビ関係者もこれは不適切な発言だと指摘している。

一部韓日のマスコミはいま、視聴率と発行部数を稼ごうとして、こうした興味本位の報道を行っている。それが北朝鮮に利用され東アジアの安定と韓日の安定にいかなる悪影響をもたらすかも考えないで。こうした「デマ」に対する対処法も、結局法治主義に基づく厳正な捜査で対処し、国民の前に真実を明らかにすることが唯一の解決法となる。そういった意味で堅実な保守層は民主主義の原点に戻ることが重要だと考えている。

 

(その4に続く。その1、その2。全5回)

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