【大予測:政局】「自民党独裁」終わりの始まり
Japan In-depth / 2016年12月31日 23時0分
さらに私が心配なのは、自衛隊に付与された「駆けつけ警護」の任務だ。これについては、軍事ジャーナリストの清谷信一氏が、自衛隊にその能力はない、と喝破したが、実は彼だけでなく、安全保障問題ではしばしば私の論敵となる軍事関係者も、「このままでは2~3年のうちにPKOで〈戦死者〉が出ますよ」と漏らしたことがある。軍事問題に造詣の深い人たちにとっては、これがむしろ常識になりつつあるようだが、もしもそのような事態が起きたなら、安保法制をゴリ押しした安倍首相が、その地位にとどまれるだろうか。
この一文を読んで、新年早々、縁起でもないことばかり書いて、どういうつもりだ、というに近い感想を持たれた方も、中にはおられるかも知れない。お叱りは甘受する覚悟だが、ひとつ忘れないでいただきたいのは、「決してあってはならないこと」が、すなわち「絶対にあり得ないこと」ではない、ということである。
最後に、もうひとつ。かつて小泉純一郎という、国民的人気を誇った首相がいた。しかし、彼が後継者に残した遺産とは、ある種バブリーな議員と言うべき「チルドレン」の他は、二世議員ばかりが出世する、旧態依然たる自民党のイメージだけであった。
この結果、ジャーナリストや弁護士、若手官僚などが一斉に民主党からの立候補を指向し、政権交代への原動力のひとつとなったのである。現在の自民党もまた、稲田防衛大臣などは典型だが、安倍首相の覚えめでたい政治家ばかりが登用されるとの印象が、国民の間に広まりつつあるようだ。
野党の現状から見て、早期の政権交代が可能だとは考えにくく、また私自身、政局が不安定になることを望むものではないけれども、安倍首相の後継者は果たして誰かと考えると、わが国の明るい将来像は見えてこない。どうか平和な1年であって欲しいが、同時に、未来に向けた変化が始まる1年であれかし。
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
「蓮舫叩き」に沸く大量のアンチにウンザリする…都知事選後も続く「立憲共産党バッシング」に覚えた妙な既視感
プレジデントオンライン / 2024年7月18日 16時15分
-
石丸伸二氏の「かみ合わない質問」「パワハラ気質」は狙い通り…マスコミを敵視する石丸氏がテレビ出演する理由
プレジデントオンライン / 2024年7月17日 7時15分
-
【政界】新経済対策で起死回生を狙う岸田首相 次期衆院選にらむ与野党の「熱い夏」
財界オンライン / 2024年7月16日 15時0分
-
蓮舫氏の惨敗で立民代表選に異変 「泉氏なら沈没」小沢一郎氏が〝見慣れた顔〟刷新に奔走 「野党共闘路線」は変わらずか
zakzak by夕刊フジ / 2024年7月10日 15時30分
-
マスコミは「小池氏リード」を報じたが…都知事選「序盤の情勢分析」が示した"立憲共産党"の意外な効果
プレジデントオンライン / 2024年6月26日 8時15分
ランキング
-
1バイデン大統領はなぜ選挙から撤退したのか 高齢と認知の違い
Japan In-depth / 2024年7月22日 9時28分
-
21300ccの大型バイクが橋から転落、死亡したのは52歳の男性と判明…3人でツーリング中に先頭を走行 北海道で大型バイクの事故相次ぎ、2日間で3人死亡
北海道放送 / 2024年7月22日 10時44分
-
3「妨害するつもりはなかった」“ひょっこり”運転の男 初公判で起訴内容を否認
チバテレ+プラス / 2024年7月22日 18時15分
-
4大規模な新幹線トラブル、今年に入り相次ぐ 停電、オーバーラン、油漏れと原因さまざま
産経ニュース / 2024年7月22日 15時29分
-
5東海道新幹線、運転見合わせ=浜松-名古屋で終日―保守車両脱線、2人けが
時事通信 / 2024年7月22日 22時25分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)