【大予測:資本主義】国家に企業が従う統制経済復活 その4
Japan In-depth / 2017年1月11日 18時0分
また、前ミネアポリス連銀総裁のロチェスター大学教授、ナラヤナ・コチャラコタ氏は、「30年代を通して世界的な需要不足が続いた。50年代には大体において解消されていたが、第二次世界大戦がもたらした破壊こそが、その回復の源だった」と述べ、「30年代と40年代の経験は、世界的需要不足がもたらす経済的圧力が非常に敵対的な地政学的結末をもたらすことを示している。不幸なことに、そうした敵対的な地政学的な結末をもたらすしるしが、1年前に比べ、飛躍的に増えた」と、不吉な予測をしている。
だからこそ、統制経済の逆である自由貿易が、繁栄と平和をもたらすとの言説が戦後に広まったのだ。しかし、その自由貿易こそが収奪と搾取のメカニズムであり、経済の長期停滞と平和の揺るぎをもたらすということが明らかになってしまった。リベラルエリートたちの「自浄策」も、状況を悪化させるのみだ。
その絶望的な認識のなかで、大衆迎合政治と統制経済が台頭している状況が、2017年初頭の我々が置かれた状況である。多くの指導者や学者や識者が変節し、政治や経済の統治のあり方が激動する一年となろう。そのなかで、大きな戦争の萌芽が見られるようになる。だが、そのなかで、今ははっきり見えない「資本主義の代替」のヒントも現れよう。
(了。シリーズ全4回。その1、その2、その3。)
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
〈米大統領選挙〉トランプ圧勝の衝撃…米国民が“スキャンダルまみれの大統領”を選んだ合理的な理由【経済の専門家が考察】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月25日 9時15分
-
結局「ポピュリズム」とは何なのか...世界中が「極端な政党」に熱狂する理由
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月20日 17時20分
-
オルバーン首相がトランプ氏に祝意表明、景気と2国間関係の回復に期待(ハンガリー、米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月12日 9時55分
-
<トランプ第2次政権>親中イーロン・マスク氏登用で対中政策緩和も=過激な保護主義・移民排斥は米国と世界にマイナス
Record China / 2024年11月12日 6時30分
-
どちらが大統領になっても米国は中国を重視し、欧州を無視する―独メディア
Record China / 2024年11月5日 18時0分
ランキング
-
1中国産「農薬漬けシャインマスカット」が東南アジアで大炎上…怪しい日本語が書かれた“激安ブドウ”の実態
プレジデントオンライン / 2024年11月26日 18時15分
-
2「退職金の課税」見直し 論点の一つに浮上、SNSでは「“退職金増税”は間違っている」「ライフプラン崩れる」【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月26日 21時31分
-
3為替相場 27日(日本時間 7時)
共同通信 / 2024年11月27日 7時0分
-
4【解説】アマゾンに公正取引委員会が立ち入り検査 問題点は?
日テレNEWS NNN / 2024年11月26日 18時30分
-
5スーパー「オーケー」関西初出店 首都圏が地盤
共同通信 / 2024年11月26日 18時48分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください