誤報大賞「毎日新聞 憲法のある風景」
Japan In-depth / 2017年1月17日 18時0分
安倍編集長は「これもねつ造ですね。」と誤報というよりはねつ造だと述べた。楊井氏も「そういう意味では、先ほどの新貧乏物語と非常に構造的に似通っている問題。何が似ているかというと、1つはまず連載記事で、社会部の目玉キャンペーンでやっているということ。それと、もう一つが、この記事を担当した記者が地方からの応援記者であるということ。先ほどの、中日新聞の新貧乏物語も実は若手の応援記者が書いている。ストーリーをきちんと作るために、色々(ストーリーを)盛ってしまっているというパターンが非常に似通っている。」とワースト4の中日新聞との類似性を指摘した。
また楊井氏は「キャンペーンの連載記事だけれども、ストーリーを盛らないことを日頃からきちんと言って、無理にストーリーをでっち上げないように、そういう雰囲気を作らなくてはいけないと思うけれど、それができてなかったのでしょうね。」と社内の普段からの指導が大切であると主張した。この記事は第三者による有識者委員会で審査となったが、同委員会は取材された2人の女性にヒアリングをすることはなかった。さらに委員から問題視されたにもかからず明確な訂正も出されなかった。
■伝統メディアか新興メディアか
先日問題になった、ネットメディアのWELQ。この問題を指摘したのは、BuzzFeed というネットメディアだ。新興メディアが伝統メディアよりも先に問題を指摘していた。テレビはこうした状況にもかかわらず、ネットメディアを一括りにし、「ネットにはこういう問題がある、という論調」を展開した。楊井氏は、「ネットメディアという表現は良くないと思っていて、なぜなら、マスメディアもネット使っている。(ネットを)使っていないメディアはない。」と述べた。
さらに「伝統メディアもきちんと(新興メディア)を公平に評価しなければいけない。きちんと(WELQなどの)問題点を暴き出している新興メディアもあるということを全く言及していない。」と批判した。安倍編集長は「新聞、テレビなどの中の人たちは、あまり新興メディアを見ていない。」と述べ、「伝統メディアだろうが新興メディアだろうが、ねつ造もあるし誤報もあるということを我々は理解しなければならない。」と読み手の意識も大切だと述べた。
楊井氏は「メディアの質というのは、伝統メディアであろうが、新興メディアであろうが、公平にチェックされる時代に入りつつある。伝統メディアだから大目に見られるということもない。ネットだから許されるという話でもない。」と述べた。
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