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トランプ式経済運営に限界あり

Japan In-depth / 2017年1月22日 20時35分

第二に、農業をはじめとする第一次産業、製造業など第二次産業、そして情報化革命、と時代とともに産業は発展してきている中で、現在は第四次産業革命が起きている、と指摘。第四次産業とは、ビッグデータやAI等、「コンテンツをどう集めてどう分析するか」という産業である。「アメリカはその先頭をいっているから、常に(国内立地は)付加価値の高い産業へと変わりつつある。」(甘利氏)。新しい産業を担う企業が、国内に立地することで競争力が落ちると判断すれば海外に立地するため、「そういった、産業が変革していくということも指導者としてしっかり見ていて、より付加価値の高い産業が立地できるようなアメリカにしていくという発想も大事。」と述べた。

甘利氏は具体的にGoogle、Facebook、Amazon、AppleなどのIT企業の名をあげ、こういった企業がアメリカに本社を置けるようにすることで法人税をアメリカに支払う、という体制をつくれるようにするということだ。

「旧態依然としたままの産業がアメリカに立地すれば稼げるという考えは間違い、そういう産業はどうやってブラッシュアップできるかということに環境整備していく」ことと、「時代を担う産業はアメリカが先導して、アメリカに本拠地をおいて活躍するというような、全体を俯瞰する能力が必要」と述べた。

細川氏は甘利氏の話を受け、トランプ氏がTPP離脱の表明をしていることに対し、日米関係とTPPの重要性の発信を、もっと日本がしていくべきだと思う、と述べた。TPP交渉を行った甘利氏はそれに同意し、トランプ氏の二国間交渉を重視する姿勢に懸念を示した。トランプ氏は、二国間の交渉であればアメリカが相手を押し倒せるからアメリカに有利、と考えていると甘利氏は述べる。しかし、「通商交渉で大事なのはゼロサムゲームではない。」と指摘。つまり、片方が得をして片方が損をする(=ゼロサム関係)ではなく、「通商交渉はウィンウィンゲーム」であると述べ、多国間の交渉が重要だとの考えを強調した。

そのために「大事なことはルールの共通化。」と述べた。「できるだけ多くの国が集まって、これを共通ルールにしていこう、共通にしたものを世界展開していこうというもの。」と述べた。TPPの重要性は、「WTOが動かない中でルールを共通にしていく」こと、と甘利氏は認識している。日米が主体で作ったルールをアジア太平洋標準にし、さらにアジア全体、中東、アフリカ、そしてヨーロッパへという順に、「日米で作ったものが世界標準になる」という点が最も重要なTPPの意義であると述べた。

細川氏は、「日米関係の継続の中でトランプ氏がいい国を作ってほしい。」とトランプ大統領の今後の政権運営に期待を示した。

(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2017年1月21日放送の要約です。ラジオ放送ネット視聴サービスRadikoにて放送後1週間は録音を聞くことが出来ます。)

「細川珠生のモーニングトーク」

ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分

ラジオ日本HP http://www.jorf.co.jp/index.php
細川珠生公式HP http://www.cheering.net/tamao/#
細川珠生ブログ  http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/

トップ画像:©Japan In-depth 編集部

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