1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

「日本人村」だけで駐在終えることなかれ

Japan In-depth / 2017年2月1日 7時0分

一方で、知人から「海外赴任をしたいのに希望が通らない。英語も話せず、海外に関心が薄い人が派遣されて納得できない。なかには社命だから渋々行くと公言している人さえいる」という相談を受けることもある。

なぜ、一部の企業は海外赴任に積極的ではない人材を派遣してしまうのか、不思議でならない。もちろん、海外赴任の人事には様々な要素が絡み合うだろう。また、出世のために一度は海外赴任という配慮もあるのかもしれない。

駐在員コストは企業の負担が大きい。同じリソースを割くのであれば、現地に深く入り込める素養のある社員を派遣して、真のグローバル化に貢献するようにすべきだろう。

 

■まずは1人の友人を作り、主要メディアのフォローから

「社命で仕方なく来ている」、「顧客は日本人だけ」、という反論もあるだろう。それも否定はしないが、なかには、赴任当初に「現地に入り込みたい」という意気込みがあったが、やり方が分からないうちに日本人村で過ごして、気が付けば帰任を迎えてしまう人も少なくない。

そうした志を持っている人には、まずは1人、プライベートで食事に行ったり、現地生活の相談ができる友人を作ることをすすめたい。自社の社員でも誰でも、身元のしっかりした人であれば良いだろう。

街を案内して欲しい、美味しいレストランを教えて欲しいという身近なところから、現地の人と共に時間を過ごせば、その国の人たちの考え方や行動様式を学ぶことができる。そこで学んだことはビジネスに生きてくるし、現地の生活を楽しむコツも得ることができるだろう。日本人同士で固まっているだけでは、得難い情報が得られるのだ。

また、現地で一番主要な新聞に毎日触れることもお勧めする。もちろん、英語で良いし、紙の新聞ではなくニュースサイトで構わない。時間が無いときは、一面の見出しをざっと確認するだけでも違いが出る。日本語で配信される現地ニュースもあるが、やはり、現地の人と同じものを読む方が、共通の理解で語れるようになる。

駐在員がより現地に入り込むことで、ネットワークが広がれば、ビジネス機会は広がり、サービスや商品も現地の人たちに深く突き刺さるようになり、収益の向上にもつながる。現地を理解しようという姿勢は、必ず現地の人から信頼を得ることにもつながる。公私にわたり、自発的な協力も得られるようになるだろう。

日本人同士で助け合う良さも維持しながら、「日本人村」への過度な依存を脱して、真のグローバル化を目指すべきだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください