調査報道メディア「ワセダクロニクル」の衝撃
Japan In-depth / 2017年2月14日 10時5分
翌2日には、「公表、医師抵抗で1年遅れ 製薬会社から講演・原稿料 印刷できず閲覧期間制限」という続報が出た。
ところが、記事が掲載されたのは、ここまでだった。知人の製薬協の職員(当時)は、「製薬企業は朝日新聞に抗議しました。広告の引き上げもちらつかせました」という。その後、渡辺氏は地震担当に異動となる。そして、一年後には朝日新聞を去る。
渡辺記者は、2014年5月に発覚した東京大学を舞台としたアルツハイマー臨床研究(J-ADNI)の不正疑惑も追及した。知人の朝日新聞の記者は「あの対応は朝日の恥です」と語るが、製薬企業および製薬企業に癒着した医師はほっとしたことだろう。
ただ、そうは問屋が卸さなかった。渡辺氏は新たな活動の拠点を整備し、ジャーナリストとしての活動を再開した。それが、「ワセダクロニクル」だ。
現在の医療界には様々な利権が蔓延っている。この利権構造が、我が国の医療を非効率化し、医療費を増大させるとともに、国際的な競争力を損ねている。この事態を糺すには、優秀なジャーナリストの存在が不可欠だ。
新聞社の経営状況が加速度的に悪化している昨今、ジャーナリストのあり方も変わらねばならない。これからの渡辺氏に注目したい。
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