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仏で中国人射殺事件の波紋広がる

Japan In-depth / 2017年4月8日 15時0分

「一世代前は、中国人は自分たちを外国人と認識していたが、現在の若者はフランスで教育を受けて自分たちをフランス人と認識しており、フランス人同様に声をあげるようになったのだ。」

親の代の出身地が中国であっても、繰り返し行われる激しい抗議行動を含むデモは、フランスで育った子供達がフランス人同様にフランスの表現方法で声をあげているのに過ぎないということでしょう。

■必要なのは「安全」

射殺された男性の家族は、冷静な態度を呼びかけており、フランスの中国人のコミュニティー代表者は、重ね重ねこう訴えます。
「われわれは安全を求めているだけであり、それ以上のことは求めていない。」

フランスは、ヨーロッパで最も中国から移民を受け入れている国ですが、その一方でフランスの警察は、中国人を「差別」から保護する役割に関して十分に義務を果たしていないと批判されており、「警察はフランスの社会の一員である中国系市民の安全確保に特に注目すべきだ」と要求してきたのです。

昨年9月、フランスでは中国系コミュニティーを狙った荒っぽい強盗事件が相次ぎ、紳士服店を営む中国人男性が強盗に襲われて死亡した事件がありました。その時にもデモが行われ、フランスの警察からは安全に十分注意すると言う返答があったのにもかかわらず起こった今回の警官による事件。守ってくれるはずの警官自体が、無実であった可能性もある人物を即座に射殺した事実は見過ごすことができません。

事件後の、一連のデモや抗議を受け、パリの警視総監と中国のフランス大使、中国人コミュニティーの代表との話し合いの場が4月1日にもたれ、再度フランスに住む中国人と観光に来る中国人の安全を最優先することを確認するに至りました。

この種の出来事の結果は、当事者の中国に限らずフランスに住むアジア人全体に影響する可能性があることでもあり、警官による中国人の射殺事件がどのように展開しどのような対応がされていくか、今後がとても気になるところです。



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