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北朝鮮問題より深刻「トルコの帝国化」

Japan In-depth / 2017年4月18日 7時0分

北朝鮮が核弾頭を小型化しICBMを完成するのは、それ自体大事件ではあるが、所詮は想定内の問題である。これに対して、トルコの帝国化はユーラシア中東方面の地政学的な大変化だ。国際政治ゲームに新たな手強く予測不能なプレーヤーが参加してきた。これでユーラシアの不安定化は進む。筆者の懸念はここにある。

 

〇欧州・ロシア

20-21日にG7議長国のイタリア首相が米国とカナダを訪問する。G7にロシアを加える案を本気で考えているのだろうか。ロシアに対し一定の効果があることは否定しないが、冷戦終了後一時G8にして、何か成果はあったのか。なし崩し的に対露経済制裁を解除するなら、それこそロシアの思う壺ではないか。

23日から5月7日までフランスの大統領選挙第一回目が行われる。EUから英国が離脱してもEUは機能し続けるだろうが、仏が離脱し、独仏の枢軸が崩れれば、EUは有名無実となる恐れがある。欧米でのフランス大統領選挙に対する関心は異常に高い。第二回目の決選投票まで目が離せない。

 

〇東アジア・大洋州

17日から28日まで米韓空軍による共同訓練が実施される。この間に北朝鮮が何らかの行動を起こす可能性が取り沙汰されている。17日から米副大統領が訪日し、その後、インドネシア、豪州を歴訪する。23日には中国初の国産空母が就航するというが本当に使えるのか。

 

〇中東・アフリカ

イランの大統領選挙が近づいてきた。16日から大統領候補者を決めるイスラム法学者の会合が開かれる。現職のローハニ大統領は再選を目指すというが、果たしてどうなるだろうか。18日からは米国防長官がサウジアラビア、エジプト、イスラエル、カタル、ジブチを訪問する。

 

〇南北アメリカ

今最も気になるのはトランプ氏の政策判断の基準だ。トランプにはイデオロギーもドクトリンもない。良く言えば柔軟だが、悪く言えば朝令暮改で一貫性がない。手法は衝動的、感覚的、選択的であって、それ以上でも、以下でもない。要するに、トランプは今後も選挙モードと統治モードの間を行ったり来たりするのだ。

幸い、NSCは選挙モードのトランプ1.0から統治モードの2.0に移行しつつある。マクマスター補佐官以下チームとして纏まりつつあるようだ。バノンの離脱が象徴的である。しかし、バージョン1.0の象徴であるバノンはホワイトハウスから去らない。それは三年後の再選を考えるトランプ自身が選挙モードを止めるつもりがないからだ。

 

〇インド亜大陸

特記事項なし。

 

今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

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