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自転車用高速道路がある国 デンマークの「人を幸せにする仕組み」4

Japan In-depth / 2017年5月5日 19時0分

 

■IoTがサポートする快適なサイクリング

私は、この自転車高速道路の使い勝手に、社会に根付くIoTの仕組みが大きく貢献していると考えている。例えば、コペンハーゲン市が提供するアプリ(サイクリング・プラン)は、自転車での移動をサポートする 。サイクリストをターゲットにしたルート検索が主な機能で、細かいところにまで配慮が行き届いている。例えば、ルートは、最短ルート、快適ルート、電車を使うルート(例外もあるが電車に自転車を持ち込むことが可能)の3種類から選べる。また、石畳(自転車では通りにくい)や一方通行(デンマークは自転車の交通ルールも厳しく、一方通行や下車して自転車を押していく必要がある道路もある)を避けたルートが提示される 。地図データは、クラウドソースのOpenStreetMapから取得され、日々アップデートされる。

また、スマート信号の導入もサイクリストに嬉しい。コペンハーゲンは、北欧初のスマート信号導入都市として、取り替え時期にあった市内の信号380個をスマート化した。スマート信号は、サイクリストが時速20キロで走行することで、信号で足止めされることなく都市部と自宅の行き来ができるように調整されている。センサーを用いて、サイクリスト集団が信号に接近した際には、青信号をちょっと引き伸ばすといった実験も進行中であり、今後も改良が進められていくだろう。ちなみに、コペンハーゲン市は、スマート信号はサイクリストの移動時間を10%短縮。

コペンハーゲンの自転車高速道路整備は野心的な環境に配慮した都市計画によるところが大きいが、目に見えない部分であるITがこの毎日の通勤・通学ストレスの軽減に貢献していることは疑いない。コペンハーゲンにお越しの際には、是非、レンタル自転車で快適なモビリティ体験をしてみてほしい。

トップ画像:自転車で移動するコペンハーゲン市民 © Wonderful Copenhagen Photo by Kasper Thye

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