反トランプ運動激化、「生首」映像も
Japan In-depth / 2017年6月15日 0時26分
古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)
「古森義久の内外透視」
【まとめ】
・米コメディアングリフィン氏、トランプ氏の生首映像をアップし非難囂々。
・同氏はCNNとの契約解除され、謝罪に追い込まれた。
・反トランプ勢力の運動の激しさを物語っている。
アメリカの反トランプ陣営のトランプ大統領に対する敵意は尋常ではない。ついに有名な女性コメディアンがトランプ氏の生首をぶら下げる映像のビデオを自分のツイッターなどで流すにいたった。だがこの女性は超党派の非難を浴び、CNNとの出演契約を即座に解除された。反トランプ陣営の激しい憎悪や敵意を示す出来事だった。
アメリカのコメディアンで女優のキャシー・グリフィンさんが5月30日、トランプ大統領の血だらけの生首を模した物体を手に持ち、徐々に上げ、振り回していく動画の画像をツイッターに掲載した。グリフィンさんはこの動画の一部に著名な写真家のタイラー・シールズ氏をも登場させ、「この画像は暴力を意味せず、トップの人間をあざ笑うためです」という意味の言葉をも述べて、この「生首」動画の目的がトランプ大統領への反対や愚弄にあることを明確にした。なにしろ大統領の生首をつかんで、振り回すほど揺さぶってみせたのだ。
グリフィンさんはテレビや舞台で活動する中年のお笑い女優だが、日ごろからリベラル超左派としての政治活動を活発に続け、保守派のトランプ氏への激しい憎悪や敵意を公の場でもあらわにしてきた。
この動画に対してトランプ大統領自身もツイッターですぐに不快の念を露わにした。
「グリフィンは恥ずべきだ。私の子供たち、とくに11歳のバロンはこれを見て、いやな思いをしている。気持ちの悪いことだ」とコメントしたのだ。
[embed]https://twitter.com/realDonaldTrump/status/869874798087819264[/embed]
トランプ大統領のメラニア夫人も珍しく自分のツイッターで「こんな画像は母、妻、そして人間としての私にとって非常に不快だ。こんなことをする人の精神状態を疑ってしまう」と非難した。
この「生首」動画はニュースとして一般のメディアでも報道された。これに対して一般米国民の多数が激しく反発して、グリフィンさんの動画のサイトが炎上状態となった。一般国民の多くがこの動画をトランプ大統領を殺害する意思として受け取ったようだった。
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