大人げない米朝 誤算生じる可能性?
Japan In-depth / 2017年9月29日 21時20分
宮家邦彦(立命館大学 客員教授・外交政策研究所代表)
宮家邦彦の外交・安保カレンダー2017#39(2017年9月25−10月1日)
【まとめ】
・10月総選挙、G8メンバーの4人が既に辞めている。
・米朝、罵りあいの応酬止まず、誤算が生じることを懸念。
・トランプ大統領とNFLの対立激化。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真の説明と出典のみ残っていることがあります。その場合はhttp://japan-indepth.jp/?p=36363で記事をお読みください。】
今週のハイライトは何といっても衆議院解散だろう。振り返ってみれば、昨年の伊勢志摩サミットに出席した7人の首脳の内、既に4人が職を離れている。最初がEU離脱で躓いたキャメロン英首相、オバマ大統領は任期満了だったが、同じく国民投票に失敗したレンツィ伊首相、再選を諦めたオランド仏大統領だ。
写真)伊勢志摩サミット 出典)外務省「G7伊勢志摩サミット2016」
残っているのは、若いトルドー加首相を除けば、メルケル独首相と安倍総理だけ。そのメルケル首相は先週の総選挙で辛うじて第一党の座を維持したが、今後の連立政権作りは難航しそうだ。10月には日本でも総選挙がある。有権者の反応も複雑ではなかろうか。偶然とはいえ、時の流れを感じざるを得ない。
一方、最近北朝鮮情勢が何か変だ。先日は国連で北朝鮮外相が、「誇大妄想で独りよがりな精神的に錯乱した人物が核のボタンを持つことこそ国際平和と安全に対する重大な脅威」とトランプ氏を批判。これに対し、同氏は「彼がチビのロケットマンの考えに同調するなら両者とも遠からず姿を消す」とツイート。
(トランプ大統領のツイート)
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これに対し北朝鮮の外相は、「明白な宣戦布告」であり、「今後、米国の戦略爆撃機が我が国の領空に入っていなくても、撃墜を含むあらゆる自衛的な対応を取る権利がある」と述べたそうな。典型的な売り言葉に買い言葉だが、単なる口喧嘩にしては大人げがない。こういう時は往々にして誤算が生じるものだ。
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