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平成から次の時代は?

Japan In-depth / 2017年11月27日 15時46分

 

平らかにならず

  91年(平成3年)以降の世界と日本は決して“平らかな世の中”にはならなかった。91年になると国際社会では湾岸戦争が始まり、アメリカの率いる多国籍軍と中東支配を目論んだイラクが戦争をはじめ、イラクのフセイン政権が崩壊する。

写真)空爆する米空軍戦闘機
出典)US Air Force

また、この年に旧ソ連邦も崩壊し、ウズベキスタン、カザフスタンなどの構成国が続々と独立し独立国家共同体(CIS)を形成する。旧ソ連の社会主義国連邦は、次々と領土を失い、かつて米ソ2大強国の時代も終わりを告げるのだ。現在のプーチン大統領は旧ソ連帝国の復活を夢見ているのか、ウクライナに侵攻したり、バルト3国を脅かしたりしている。

 

 一方、日本は湾岸戦争に影響され、国連平和維持活動に協力する法律を成立させ、92年には自衛隊をカンボジアに派遣した。第二次大戦の敗戦で日本は軍備を持たないことを内外に表明していたが、再び自衛隊を海外へ派遣する国へと変貌していったのである。

写真)国際連合平和維持活動(PKO)自衛隊ハイチ派遣 
ハイチの人々と文化交流を実施する隊員
Photo by HirokiOhtani

 

 93年になると自民党の一党支配の時代が終わり、8月に野党が糾合して細川護煕氏が連立内閣を組閣、自民党支配に一旦幕を下ろした。

写真)細川護熙(1993年8月撮影)
出典)首相官邸ホームページ

 

 また衆院議長には社会党の土井たか子氏が就任。1955年以来の自民党支配、55年体制に幕を閉じた。これもある意味で米ソ冷戦体制崩壊の影響とみることができよう。その後94年には新生党の羽田孜内閣、社会党の村山富市内閣まで誕生する。自民党はその後、橋本龍太郎内閣で政権に復帰、公明党と組んで以後、一時民主党に奪い返されたが民主党政権の失敗などもあり、政権を維持し続けている。社会的には、新興宗教のオウム真理教による地下鉄サリン事件(95年)、阪神大震災(95年)、北海道拓殖銀行、山一證券の破綻(97年)などが相次ぎ、80年代までの“輝ける日本”のイメージはどんどん落ち込んでいった。

写真)かつて山一證券本社だった茅場町タワー(東京都中央区新川)
photo by Harani0403

 

 2000年代に入るとテロの時代になってきた。2001年9月11日ニューヨークの世界貿易センタービル、アメリカ国防総省にテロリストが操縦する航空機が突入。日本人を含め死傷者が数千人に及ぶ大惨事を引き起こした。

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