米、南シナ海「航行の自由作戦」
Japan In-depth / 2018年1月23日 15時1分
宮家邦彦(立命館大学 客員教授・外交政策研究所代表)
宮家邦彦の外交・安保カレンダー2018#03 2018年1月22-28日
【まとめ】
・20日にトランプ政権が一周年迎えた。
・米海軍イージス艦がスカボロー礁の周辺海域12カイリ以内を航行中国不満表明。
・米ペンス副大統領イスラエル訪問、首都移転19年末までと発言。
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20日にトランプ政権が一周年を迎えた。「まだ一年か」とする人もいれば、「よく一年持った」と見る人もいるだろう。ちなみに筆者は後者だ。週末のCNNは暫定予算法案が通らず久し振りで米政府が閉鎖されたことを大々的に報じていたが、これも別に米国史上初めてではない。これから11月の中間選挙まで米内政から目が離せない。
先週筆者が最も関心を持ったのは、南シナ海で米海軍が「航行の自由」作戦を再開したらしいことだ。20日、中国外交部報道局長は、南シナ海で中国が主権を主張するスカボロー礁から12カイリ以内の海域を米軍艦が17日に航行したと表明した上で「強烈な不満」を表明。おお、米国よ、遂にやったか、というのが率直な印象だ。
トランプ政権下では2017年10月以来5回目となるが、米軍は詳細を公表していないので詳しいことは判らない。今回の作戦が中国側発表の通りであれば、今回米海軍は、少なくとも最近では初めて、スカボロー礁の周辺海域内、しかも12カイリ以内を航行したようだ。これまでの作戦を時系列順にまとめたので参考にして欲しい。
写真)スカボロー礁と南沙諸島
flicker:Times Asi
【参考】米海軍「航行の自由」作戦
2015年10月 ミサイル駆逐艦ラッセン、スプラトリー(南沙)諸島
2016年1月 ミサイル駆逐艦カーティス・ウィルバー、パラセル(西沙)諸島
2016年5月 ミサイル駆逐艦ウィリアム・P・ローレンス、スプラトリー諸島
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