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トランプ大統領の韓国への本音

Japan In-depth / 2018年3月19日 18時0分

写真)文在寅大統領とトランプ大統領 (2017年10月2日)
出典)The White House

 

 この発言の翌日にはワシントンで米韓両国政府代表の米韓貿易自由協定の見直し協議が開かれる予定だった。だからそのタイミングに合わせてトランプ大統領もこんな発言をした、ということだろう。

 

 しかしこの発言にはきわめて深い警告も含まれていた。しかも日本にも影響を及ぼしかねない。トランプ大統領は選挙期間中、韓国や日本、さらには欧州のNATO(北大西洋条約機構)加盟の同盟国に対して、いずれも防衛負担が十分ではないとして、その非難を貿易面での同盟国側の対米貿易黒字にからめて、不公正だと不満を述べていたのだ。日韓両国など同盟国側が貿易面でアメリカからの収奪を止めなければ、防衛の誓約も反故にしかねないという過激な主張を示唆していたのだ。

写真)横田基地で演説するトランプ氏(2017年11月5日)
出典)The White House

 

 とくにいまの米韓両国の関係は重要である。北朝鮮の核とミサイルの脅威を抑止するために米韓両国が最も緊密に団結しなければならない時期なのだ。だからこのトランプ発言に対してはワシントンの韓国大使館から即刻、抗議の意をこめた問い合わせが国務省や国防総省にぶつけられた。(参考by編集部:ワシントンポスト)ワシントン駐在の韓国メディアの記者たちも一斉に「アメリカの真意」を問いただした。

 

 アメリカ側の国務、国防両省の報道官は「トランプ大統領は決して在韓米軍の撤退をほのめかしたわけではなく、アメリカ側の韓国防衛の誓約は揺らいでいない」という言明をおおあわてでする羽目となった。

 

 だがトランプ大統領の韓国批判はこれが初めてではない。2017年9月にも文在寅大統領の北朝鮮へのソフトな姿勢を指して「宥和の危険」と評したのだ。その背景には文氏のこれまでの政治軌跡が北朝鮮に対し過度の接近や譲歩をする危険を示しているという不信があったといえる。

 

Twitter


https://twitter.com/realDonaldTrump/status/904309527381716992

 

公式には米韓両国の団結が円滑に進むとされるこの時期でもなおトランプ大統領が貿易と防衛を連結させる韓国批判をするのは、その種の不信の表れだと断じるアメリカ側の識者も少なくない。

 

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